テレフォニカ、大規模な組織再編案を発表 - 「本国」スペイン離れを加速
2011.09.06
Updated by WirelessWire News編集部 on September 6, 2011, 10:29 am JST
2011.09.06
Updated by WirelessWire News編集部 on September 6, 2011, 10:29 am JST
時価総額で欧州最大の通信事業者であるテレフォニカ(Telefonica)が現地時間5日、新たな組織再編案を発表。成長が期待できる中南米市場への重点シフトを進めている同社だが、深刻な不況がつづく本国スペインで業績低迷を受け、さらに思い切った方向転換を進めることにしたようだ。
今回発表された再編案では、既存事業を欧州と中南米の2つに分割、さらにデジタル部門Telefonica Digitalを新設し、同社のSNS「Tuenti」やVoIPサービス「Jajah」などを統括していくという。
これまで独立した事業体として存在していたスペインでの事業は、この再編で欧州部門のなかに組み込まれることになる。テレフォニカでは2006年に買収した英O2からの売上がすでに欧州全体の大半を占めているいっぽう、スペイン国内の売上は第2四半期に6.6%減少し、利益率も2.1%低下していたという。
いっぽう、同社の中南米事業は第2四半期に、売上が前年同期比12%増の71億1000万ユーロ(約100億ドル)に達し、全社売上のほぼ半分を占めるレベルまで成長している。またテレフォニカは昨年、ブラジル最大の携帯通信事業者ビボ(Vivo Participacoes)を買収したが、この買収により同国市場での売上は約40%も増加したという。
【参照情報】
・Telefónica to axe its Spanish division - FT.com
・UPDATE 1-Telefonica restructures ops for overseas growth - Reuters
・Telefonica Folds Domestic Unit Into Europe in Bid to Stem Slide in Shares - Bloomberg
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