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199ドルの「Kindle Fire」に大ヒットの予想 - 早くも「品切れ」を心配する声も

2011.10.03

Updated by WirelessWire News編集部 on October 3, 2011, 11:04 am JST

アマゾン(Amazon)が米国時間28日に発表した「Kindle Fire」について、予想される大きな需要に同社が応えられるどうかなどを心配する声が早くも出始めているようだ。

Reutersでは、アマゾンのジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)CEOが、Kindle Fireについて「大量に生産中である」としながら、消費者に対しては「早めに予約注文を入れるよう」に促した点に注目。「ベゾス氏の発言は、Kindle Fireの品切れを警告するものであり、単なる売り込みではない」とするウェッジ・パートナーズ(Wedge Partners)アナリスト、ブライアン・ブレア(Brian Blair)氏の見方を紹介している。

アマゾンでは2007年に初代「Kindle」を発売した際、十分な在庫を準備できず、しばらく在庫切れを続けるという経験をしていた。そのことから、今回のKindle Fire発売では、十分な在庫量を用意してくるはずだとする見方もある。その一方、同製品の199ドルという価格設定が大きな需要を喚起するため、それでも品切れとなる可能性も指摘されているという。RWベアード(RW Baird)のアナリスト、コリン・セバスチャン(Colin Sebastian)氏は、Kindle Fireの販売台数について、今年中に200万〜300万台、来年が400万〜600万台に達すると予想している。

Kindel Fire用の部品調達については、調査会社IHSアイサプライ(IHS iSuppli)のアナリスト、ヴィニタ・ジャカンワル(Vanita jakhanwal)氏が、アマゾンが同製品用と考えられる液晶パネルを第4四半期に400万〜500万台分確保しているとの見方を明かしている。またアマゾンがまず7インチのKindle Fireを投入することにした理由について、品薄が目立つ10インチ画面に比べて7インチ画面のほうが調達が容易だと判断したためではないかと同氏は推測している。

いっぽう、Kindle Fireのコストについては、原材料費(BoM)があわせて191.65ドル、それに組み立て工賃などで17.98ドルがかかっているとする見積もりがIHSアイサプライから出されている。またパイパー・ジャフレイ(Piper Jaffray)のジーン・マンスター(Gene Munster)氏は、アマゾンが同端末を1台売るごとにおよそ50ドルの赤字が出るとの見方を示しているという。

なおGigaOMでは、Kindle Fireの発表を受けて、同じく7インチ画面を採用したHTCの「Flyer」やリサーチ・イン・モーション(RIM)の「BlackBerry PlayBook」が299ドル程度まで値下げされたことに触れ、199ドルのKindle Fire発表で他社製品に値下げ圧力が生じているとし、今後7インチのタブレットは250〜300ドル前後の価格設定になるだろうと予想している。

【参照情報】
Amazon's $199 Fire sparks supply, margin questions - Reuters
Analyst: Amazon is likely losing $50 per Kindle Fire - Fortune
Best aspect of Kindle Fire? 7-inch tablet price pressure - GigaOM
早くも「Kindle Fire」の波及効果 - RIMの「Playbook」は大幅値下げ、B&N「Nook」も1割引に
アマゾン、Androidタブレット「Kindle Fire」をついに発表 - 199ドルで11月発売

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