モトローラ、AT&Tが法人向けのAndroid端末用セキュリティツールをリリース
2011.10.11
Updated by WirelessWire News編集部 on October 11, 2011, 10:32 am JST
2011.10.11
Updated by WirelessWire News編集部 on October 11, 2011, 10:32 am JST
モトローラ傘下の3LMと、携帯通信大手のAT&Tが米国時間10日に、Android端末の法人導入促進に役立つツール類をそれぞれ発表している。
とくに米国では、経費削減のなどの理由もあり、社員が自ら選んだスマートフォンを「会社用ケータイ」として認める企業が増えているが、そんななかでAndroid端末はこれまでセキュリティ面などで劣るとされ、法人市場への導入で他のOSに遅れをとっていた。両社が今回リリースした製品はいずれも、セキュリティや管理などについての企業側の負担や懸念の軽減につながるとされており、この分野でベンチマークとみられるRIMの「BlackBerry Enterprise Server」に類する機能がAndroid端末用に提供されるという。
モトローラ(Motorola)が2月に買収した3LMでは、企業のIT管理部門向けとして、内蔵メモリーやSDカード全体を対象としたデータの暗号化、アプリケーションごとの暗号化、遠隔からのデータ消去、アプリのホワイトリスト/ブラックリスト設定、企業情報へのアプリごとのアクセス管理、端末の所在追跡、端末の状態確認などが可能になるツール類を提供するという。同社のトム・モス(Tom Moss)CEOは、このソフトウェアでは、Blackberryサーバーで提供されているトップ50から60の機能を、より安価に提供することを目指したとしており、これまで政府の機関や医療、小売、教育分野の顧客と実証テストを続けていたという。同社では今月からこの製品を販売する。
いっぽう、AT&Tでは1台のAndroid端末を仕事とプライベートの両方で使い分けるためのアプリを発表した。この「Toggle」というアプリを利用すると、ユーザーは「仕事モード」と「プライベートモード」という2つのモードを使い分け、それぞれのモードごとにメールの送受信履歴やウェブの閲覧履歴、アプリの使用状況などを管理することが可能になるという。「Toggle」はAndroid2.2以上を対象としており、年内にリリース予定となっている。
なお、米調査会社フォレスター(Forrester)によると、米国企業の6割は、社員が選んだ端末を「会社用携帯」として認めているという。また、RIMを除く各OS端末向けにデバイス・マネージメント・サービスを提供するグッド・テクノロジー(Good Technology)の調査では、第2四半期にアクティベートされたスマートフォンおよびタブレット端末について、全体の4分の3をiOS端末が占め、Androidは残り4分の1に過ぎなかったという。
【参照情報】
・Motorola's Bet on an Android-Dominated Enterprise Takes Shape - AllThingsD
・Android gets new tools to help win enterprise adoption - GigaOM
・New mobile management platform locks down Android for businesses - Ars Technica
・KDDI、法人向けセキュリティ管理サービス「KDDI 3LM Security」を11月提供
・モトローラ、Android端末の法人導入促進に向け、セキュリティ・管理機能強化へ
・KDDI、Android端末向けのセキュリティ管理サービスでモトローラ子会社と提携
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