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独法廷、アップル製品の販売仮差し止め判定 - モトローラの主張認める

2011.11.07

Updated by WirelessWire News編集部 on November 7, 2011, 09:06 am JST

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(cc) Image by Christian Allinger

モトローラ(Motorola Mobility)がドイツのマンハイム地裁(Mannheim Regional Court)に、アップル(Apple)のMacやiOS搭載端末で使われている2件の技術が自社の特許権を侵害しているとして、これらの製品の販売差し止めを求める訴えを起こしていた件で、同裁判所がモトローラの主張を認める仮判断を下していたことが明らかになった。

これは知財関連分野のアナリストでFOSS Patentsブログを運営するフローリアン・ミューラー(Florian Mueller)氏が入手した資料から明らかになったもの。同氏の4日付の記事によると、モトローラの主張が認められたのは、欧州特許(European Patent)1010336 (B1) と同0847654のふたつで、前者は「パケットベースの無線システムで端末側からのデータ送信の間にカウントダウンを行う機能」に関するもの、また後者は「複数のペイジャーステータスを同期させるシステムと方法」に関するもの。いずれの技術も米国でも特許が認められているという(前者は米国特許6359898、後者は同5754119)。

モトローラではこの件に関し、「ワイアレスならびに通信業界内での技術革新にとってモトローラが特許を保有する技術の重要性が高まってきている。これらの技術は業界を牽引する知財ポートフォリオを持つモトローラが開発してきたもの。(中略)われわれは本件を解決し、業界にメリットをもたらす優れた革新的技術の創造に集中できるようになることを望んでいる」との趣旨の声明を発表している。

これに対し、アップルはCNETに宛てて、「(マンハイム地裁の判断は訴訟の)手続き上の措置("procedural issue")で、モトローラの主張が実体を伴ったものかどうかとは関係がない。いまのところ、この判定がわれわれのドイツ国内でのビジネスや製品販売に影響することはない」とコメントしている。

FOSS Patentsでは、同地裁がモトローラの主張を認める判定を下した点に着目し、これが暫定的な判断(default judgement)であるにしても、実体がまったくなければこうした判定はでなかったはずとの考えを示し、さらに資力も時間も十分にあったと思われるアップルがなぜこれまでモトローラの主張を否定する反論や証拠の提出を行わなかったのかが不可解と述べている。

また同ブログでは、この判定により、モトローラがアップルにドイツ国内でのモバイル端末の販売停止を求めることが可能な状態になったとした上で、アップルのいう「いまのところ」("at this time")が具体的にどれほどの時間を指しているかが不明確であり、反論の準備に手間取るようなことがあれば、同社の事業に影響が出る可能性もあるとしている。

【参照情報】
Motorola Mobility apparently won an injunction against Apple in Germany over two patents - FOSS Patents
Motorola confirms that a German court has granted it a patent injunction against Apple - TNW
Can Motorola now block iPhone, iPad sales in Germany? Nope - CNET
米ITC、アップルの訴えを調査へ - スマートフォン技術をめぐる特許権訴訟で

ドイツのデュッセルドルフ連邦地裁が、サムスン製タブレットの同国内での販売を禁じる差し止め命令を支持する判定を下した記事はこちら

サムスンは当面ドイツ国内で「Galaxy Tab 10.1」などの製品を販売できないことになった。

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