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HTC、来年のMWCで4コア・プロセッサ搭載タブレット発表の可能性(台湾業界紙)

2011.11.15

Updated by WirelessWire News編集部 on November 15, 2011, 11:31 am JST

台湾のHTCが、来年2月27日からバルセロナ(スペイン)で行われる「Mobile World Congress 2012」(MWC)で、クアッドコアのプロセッサを搭載するタブレットなどの新製品を発表する可能性が浮上している。

AllThingsDなど一部のブログでは、台湾DigiTimesサイトに掲載された現地の業界紙Commercial Timesの話として、HTCがエヌビディア(Nvidia)の「Tegra 3」プロセッサを搭載したタブレット端末と、2種類のスマートフォンをMWCに出展すると伝えている。ARMの「Cortex A9」アーキテクチャーをベースに開発された同プロセッサは、現行の「Tegra 2」に比べ、約3倍の性能を持ち、マルチタスク処理などを高速に行えるとされている。

同プロセッサを搭載する端末については、すでにAsusなどが開発に着手しており、先月香港で行われたDカンファレンスでは、Asusのジョニー・シー(Jonney Shih)会長が同製品(次期「Transformer」)のプロトタイプを披露していた。

HTCの次期タブレットについて、DigiTimesでは、2012年第3四半期に予定されるマイクロソフト「Windows 8」OSのリリースよりも前に投入される可能性が高いとしている。いっぽう、9to5 Googleでは、それまで待たずに、Android OSの最新バージョン(ver.4.0、「Ice Cream Sandwich」)を搭載するものが出てくると推測している。

HTCではここ数年、主要な新製品発表の場としてMWCを使うことが増えているという。また同社のピーター・チョウ(Peter Chou)CEOは先週、今後投入するタブレット製品について、「他社製品と同じようなものにはしない」と述べていた。

スマートフォンの分野ではAndroid端末メーカーとして、サムスン(Samsung)に次ぐポジションを築いたHTCだが、タブレット分野ではいまだにアップル「iPad」の優勢が続くなかで、これといったヒット商品を生み出せていない。

米国時間15日から販売が始まったアマゾンのメディアタブレット「Kindle Fire」が、199ドルという低価格で大きな注目を集めていることなどもあり、プレミアム・ブランドとして差別化を図りたいHTCではより高性能な4コアチップ搭載端末の投入を急ぐ可能性も高まっている。

【参照情報】
HTC to unveil quad-core tablet PC at MWC, says paper - DigiTimes
HTC's Next Tablet Will Be Quad Core - AllThingsD
Jonney Shih Shows New Asus Tablet, Ultrabook at AsiaD - AllThingsD
Expect Tegra 3 tablet from HTC at MWC 2012 - 9to5 Google
HTC to push into emerging markets, eyes new tablet - Reuters
11月14日夕: クアッドコアNVIDIA Tegra 3を搭載したAcer A510/A511を開発中 他

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