新しいiPadの高解像度ディスプレイ、供給元はサムスン - 米調査会社
2012.03.14
Updated by WirelessWire News編集部 on March 14, 2012, 09:28 am JST
2012.03.14
Updated by WirelessWire News編集部 on March 14, 2012, 09:28 am JST
スマートフォンやタブレットの市場シェア争いや、世界各地の法廷での特許関連訴訟を続けるアップル(Apple)とサムスン(Samsung)だが、部品についての取引関係はさらに深まっているようだ。
先週発表された新しいiPad(第3世代)の"Retina" ディスプレイは、サムスン(Samsung)1社が供給していると、Bloombergが13日(米国時間)に報じた。これは米調査会社IHS iSuppliの報告に基づくもの。
同社のヴィニタ・ジャカンワル(Vinita Jakhanwal)氏は、「新しいiPadのディスプレイに関するスペックは、解像度の点でとても要求水準が高い」とし、さらに「電力消費量や輝度の点で妥協せずにあの高解像度(2048×1536ピクセル)を実現し、しかもアップルの品質基準を満たすことは、LGディスプレイ(LG Display)やシャープには難しかったと思われる」とコメントしている。
LGディスプレイは、アップルの液晶ディスプレイ調達先のなかでも最も取引量が多く、同社の製品は初代iPadやiPad 2のほかiPhoneにも採用されている。シャープについては昨年11月に米証券アナリストが「アップルからの大型受注があった」とするレポートを発表していたが、その後今年に入って量産に向けた体制づくりが難航しているとする話も流れていた。
Bloombergでは、LGディスプレイとシャープが4月にも新しいiPad向けのディスプレイの出荷を開始する可能性もあると付け加えている。
またこれとは別に、Korea Timesが匿名のサムスン関係者の話として伝えたところによると、サムスンは一部ですでに噂が浮上している「iPad mini」(7.85インチ画面搭載)についても同社がディスプレイを供給する話が進んでおり、アップルからの受注額は今年あわせて97億ドル〜110億ドルに達する見込みだという。両社の昨年の取引額は約78億ドル。
サムスンはすでに、iPhoneやiPadに搭載される「A」シリーズのプロセッサやフラッシュメモリなどをアップルに供給している。またディスプレイについては、次期iPhoneへの供給の話も進んでいるという。
【参照情報】
・Samsung Supplies Apple With Touch Screen for New IPad - Bloomberg
・The new iPad's touch screen is made by Samsung, because LG and Sharp couldn't hack it - TNW
・Oh the irony. Samsung is the sole initial supplier of the iPad Retina Display -Bloomberg/iSuppli -
・Samsung spills the beans on Apple's 'mini iPad' plans? - ZDNet
・Samsung's parts sales to Apple edge towards $11 bil. - Korea Times
・「シャープ、アップルから液晶ディスプレイの大型受注」(米証券アナリスト)
・iPad 3への液晶パネル供給、「シャープは脱落」か(韓国サイト報道)
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