シスコ、イスラエルのビデオ関連ソフトウェア企業を50億ドルで買収へ
2012.03.16
Updated by WirelessWire News編集部 on March 16, 2012, 09:02 am JST
2012.03.16
Updated by WirelessWire News編集部 on March 16, 2012, 09:02 am JST
シスコシステムズ(Cisco Systems:以下、シスコ)は米国時間15日、ビデオ関連のソフトウェアを開発するNDSを50億ドルで買収することで同社と合意したことを発表した。
NDSは、テレビ番組やビデオコンテンツをテレビやセットトップボックス(STB)など様々な端末に配信するためのソフトウェアを開発しているイスラエル企業で、現在は同社株式の51%を投資会社ペルミラ(Permira)が、残りの49%をニューズ・コーポレーション(News Corp.)がそれぞれ保有している。シスコは3週間ほど前から買収交渉を開始し、最終的に現金で約40億ドルの支払いと、10億ドルの債務を引き受けることで合意に至ったという。
同分野には近年、グーグル(Google)やアップル(Apple)など複数の大手テクノロジー企業も参入を進めているが、シスコのジョン・チェンバース(John Chambers)CEOは、これらの企業と争うつもりはないとし、むしろコンテンツを保有するメディア企業やケーブル事業者を対象にソフトウェアを売り込んでいくとの意向を明かしたという。
シスコは2005年にSTBメーカー大手のサイエンティフィック・アトランタ(Scientific Atlanta)社を買収して以来、STBの販売を手がけてきたが、同社の他の事業に比べて利益率が低いことなどから、一部の投資家の間からは同ビジネスからの撤退を求める声も上がっていた。それでも、今回の明かされたNDS買収により、同部門の利益率が改善する可能性もあるとの見方も出ているという。
【参照情報】
・Cisco Beefs Up Video Strategy With $4 Billion Deal for NDS - WSJ
・Cisco Acquires Israeli Video Software Firm NDS for $5 Billion - AllThingsD
・Cisco Buys NDS in $5 Billion Deal to Add Digital TV Software - Bloomberg
・シスコシステムズ、動画配信サービス分野をさらに強化 - CMS企業を買収へ
・シスコシステムズ、新たな家庭用エンターテインメントシステムを発表
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