英携帯通信3社のモバイル決済・広告JVの設立計画、欧州委員会が調査へ
2012.04.16
Updated by WirelessWire News編集部 on April 16, 2012, 09:13 am JST
2012.04.16
Updated by WirelessWire News編集部 on April 16, 2012, 09:13 am JST
欧州委員会は現地時間13日、ボーダフォン(Vodafone)、テレフォニカ(Telefonica)傘下のO2、フランステレコム(France Telecom)とドイツテレコム(Deutsche Telekom)の子会社であるエブリシング・エブリウェア(Everything Everywhere)の3社が設立を計画しているモバイル決済・広告システム関連の合弁会社(JV)について、独占禁止法に違反する疑いがあるとして、本格的な調査に乗り出すことを明らかにした。
3社は昨年6月に、スマートフォンをつかった非接触型の決済やオンラインのショッピングの利用環境整備を目的に、このJVの設立計画を発表。しかし、ハッチソン・ワンポア(Hutchison Whampoa)の子会社である英携帯通信事業者のスリー(Three)では、正当な競争を阻害される懸念があると主張し、このJV設立に強く反対しているという。
欧州委員会はすでに予備調査を実施し、モバイル決済やモバイル広告、これらに関連するデータ分析などの分野で、この合弁会社がEU域内でのイノベーションを阻害する可能性があると判断。これを踏まえて、本調査の実施に踏み切ることになったという。
この調査は8月まで行われ、その後最終的な判断が下される予定。これにより、今年中に予定されていた同合弁会社の立ち上げは計画よりも遅れるとの予想が出されている。
いっぽう、同JVに参加する3社は共同声明を発表。そのなかで、これまでの欧州委員会との協議が建設的なものであったとした上で、「本調査でわれわれの合弁会社が競争を阻害しないものだと認められると自信を持っている」としているという。
【参照情報】
・Brussels probes groups' mobile wallet bid - FT
・EU Probes Mobile-Payments Joint Venture - WSJ
・英大手携帯通信3社がモバイル決済の合弁会社を設立へ - ローカル広告事業も視野に
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