ノキア製Windows Phoneの「第3のプラットフォーム化」に肩入れする米キャリア(編集担当メモ)
2012.04.25
Updated by WirelessWire News編集部 on April 25, 2012, 13:06 pm JST
2012.04.25
Updated by WirelessWire News編集部 on April 25, 2012, 13:06 pm JST
アップル(Apple)「iPhone」とAndroidスマートフォンーーとくにサムスン(Samsung)「Galaxy」製品の「2強化」が顕著になるなか、ベライゾン・ワイアレス(Verizon Wiless)、AT&Tという米携帯通信最大手2社が、マイクロソフト(Microsoft)「Windows Phone OS」を搭載するノキア(Nokia)製端末「Lumia」への期待を膨らませているようだ。
両通信キャリアとも、とくにiPhoneへの依存状況に変化はなく、1-3月期のスマートフォン販売台数のうち、AT&Tでは78%、ベライゾンでも51%をiPhoneが占めていた。iPhoneの新規登録台数はAT&Tが430万台で、ベライゾンが320万台。
データ通信からの収入の伸びなどで両社とも全体の利益増加は続いているものの、1台あたりの卸値平均が600ドルと他社製品に比べて高く、また販売補助金(キャリア側からの初期持ち出し分)が1台平均400ドル以上にもなるiPhoneが、キャリア各社にとって重い負担となっていることに変わりはない。
こうした事情を背景に、先に「Lumia 900」を投入したAT&Tでは同社のジョン・スティーブンス(John Stephens)CFOが、「Lumiaには成功してもらいたいーーわれわれは端末市場での競争状態が大好きだ」と述べるいっぽう、ベライゾンのフラン・シャモ(Fran Shammo)CFOも、「Android、iOSに加えて、第3のエコシステムがあることが重要。われわれはマイクロソフトのエコシステムを全面的に支援していく」とし、同社でもノキア製Lumia端末の投入計画を明らかにしていたという。
ただし、肝心のマイクロソフト/ノキア連合では、米国市場への再進出・成功をかけて満を持して準備を進めてきたはずのLumia 900投入で躓きがみられたなど、まだはっきりとした成功は収められていない状態。通信キャリアからの高まる期待に答えるために、これまで以上の尽力が求められているようだ。
【参照情報】
・Apple's Dominance Has Carriers Cheering for Nokia Windows Phone - Bloomberg
・Verizon's Answer to iPhone: Windows - WSJ
・AT&T Profit Beats Estimates on Solid Wireless Growth - Bloomberg
・The Two-Horse Smartphone Race - WSJ
・ノキア「Lumia 900」、米国で発売 - 「ちぐはぐな出だし」に
・アップルとサムスンで利益の95% - 寡頭化が進むスマートフォン市場
・「わかっちゃいるけどやめられない」 - 米キャリア「iPhone依存症」の実情 (編集担当メモ)
・【図・グラフ】マイクロソフトのモバイルOSシェア減少(編集担当メモ)
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