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米ライトスクェアード、ついに破産申し立て - 衛星周波数帯の行方、今後の焦点に

2012.05.15

Updated by WirelessWire News編集部 on May 15, 2012, 09:18 am JST

LightSquared
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GPS機器への干渉問題から4G通信網の構築計画が頓挫しかかっているライトスクェアード(LightSquared)が、米国時間14日、マンハッタンの連邦裁判所で連邦倒産法第11章(「チャプター11」)に基づく自己破産を申請破産申し立てを行った。負債総額は10億ドル以上になる見込み。「チャプター11」は日本の民事再生法もしくは会社更生法に相当し、同社では今後提出見込みの再建計画をもとに事業の継続を目指す。

ライトスクェアードは、全米をカバーする高速無線通信網を構築・展開し、このサービスを通信事業者などに卸売する計画を進めようとしてきた。だが、この計画に対しては、GPS機器への干渉を懸念する関連業界各社や軍・政府の関係者などから、反対の声が上がっていた。これを受けて、米連邦通信委員会(FCC)は2月、GPS機器への干渉問題に解決のメドが立たないとして、ライトスクェアードに与えていた計画の仮承認を撤回すると発表。同社はこれに対し、GPS機器への干渉は、自社が利用予定の周波数帯を通過する電波がGPS用の周波数帯にはみ出しているわけではないとし、技術的な問題の所在がGPS機器の設計にあると反論。あわせて、FCCに対し、別の周波数帯利用を認めるよう求める動きなどを見せている。

このようななかで、同社の大株主である米ヘッジファンド、ハービンガー・キャピタル・パートナーズ(Harbinger Capital Partners)のフィリップ・ファルコーネ(Philip Falcone)氏は、先月上旬には「自己破産申請も真剣に検討している」と話していた。

ファルコーネ氏は今回の自己破産申請「チャプター11」申請に関し、「同社にとってベストな選択肢であった」とし、今後の再建と全米をカバーする高速無線通信網の実現を誓っているという。

GPS機器への干渉についてFCCに反論し、また、別の周波数帯利用を求めているライトスクェアードだが、GigaOMではこれらの意見が聞き入れられることはおそらくないだろうと指摘。同時に、ライトスクェアードが保有する衛星通信用周波数帯の活用法について新たな選択肢に言及している。これは、TMFのアナリスト、ティム・ファラー(Tim Farrar)氏のアイディアで、ライトスクェアードのLバンドの周波数帯をディッシュ・ネットワーク(Dish Network)が利用するSバンドの衛星周波数帯と組み合わせるというもの。これによって、ディッシュではLTEネットワークのための幅広い周波数帯が利用可能になる可能性が出てくるという。

【参照情報】
It's official: LightSquared goes bankrupt. What's next? - GigaOM
LightSquared Files Bankruptcy After Network Blocked (Update 1) - Bloomberg
LightSquared Files for Chapter 11 Bankruptcy - WSJ
米ライトスクェアード「自己破産の申請も視野に」- P.ファルコーネ氏(Reuters報道)
米ライトスクェアード、「このままでは来年半ばに破産の可能性も」(Reuters報道)
ライトスクェアード、スプリントとの提携が解消に - FCCに仮承認撤回を要請
米ライトスクェアード、いよいよ崖っぷちに - FCCが通信網構築計画の承認撤回

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