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チャイナ・モバイル新会長「アップルと活発に協議」- 海外市場展開の可能性にも言及

2012.05.17

Updated by WirelessWire News編集部 on May 17, 2012, 12:01 pm JST

チャイナ・モバイル(China Mobile)とアップル(Apple)とのiPhoneをめぐる求愛ダンスが続いている。

加入者数で世界最大の携帯通信事業者、チャイナ・モバイルの奚国華(Xi Guohua)会長が、香港で現地時間16日に開催した同社株主総会のなかで、「iPhone」の取り扱いについて同社がアップルと協議を進めていると語ったという。

チャイナ・モバイルでは、王建宙前会長の後を受け、3月に奚氏が会長に就任。自身にとって初めてのこの株主総会で、同会長は、「チャイナ・モバイルとアップルの双方に、協力関係を強化する意思がある」と述べたものの、アップルとの契約が今年中に成立するかどうかはまだわからないとし、「詳しいことが決まれば発表する」と述べたという。

チャイナ・モバイルの加入者数は3月時点で6億6720万人で、そのうち5956万人が3Gネットワークの契約者だった。

3Gで中国独自のTD-SCDMA方式を採用するチャイナ・モバイルは、中国市場で大きな人気を集めるiPhoneの取り扱いに関し、下位のチャイナ・ユニコム(China Unicom)やチャイナ・テレコム(China Telecom)に遅れをとっている。両社の間ではかなり前から交渉が続いていると伝えられてきているものの、いまだに具体的な成果は出ていない。

しかし、次期iPhoneではクアルコム(Qualcomm)が2月のMWCを前に発表した新しい「Gobi」チップセット--3GのHSPA+やCDMAに加え、4G(3.9G)のLTEについてもFDD-LTEとTD-LTEの両方式に対応、さらに中国独自の3G「TD-SCDMA」方式まで対応--が採用される可能性が浮上しており、これを受けて「いよいよチャイナ・モバイルによるiPhone取り扱いが始まる」との期待の声も高まっているという。

チャイナ・モバイルは、2011年に6都市で実施していた4Gネットワークのテストを今後9〜10都市にまで拡大、対応する基地局の数も900から今年は約2万程度増やし、来年には合わせて20万カ所程度まで持っていくとの意向を示している。

なお、同社は中国本土以外の市場でも4Gネットワーク展開の可能性を視野に入れており、具体的には香港や米国での市場参入を検討。また実際に、米国ではライセンス取得の申請をしたが、いまのところ認可は下りておらず、「米国政府が早期に認可することを期待する」と奚会長が述べたとReutersは記している。

【参照情報】
China Mobile in Talks With Apple on Iphone Cooperation - Bloomberg
China Mobile in talks with Apple for iPhone - Reuters(Yahoo Finance)
China Mobile Confirms Talks With Apple on iPhone - AllThingsD
Qualcomm hyping previously announced chips that fit Apple's mobile needs - 9to5 Mac
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