アップル、サムスンの特許紛争 - 両社CEO、いよいよ調停の場へ
2012.05.21
Updated by WirelessWire News編集部 on May 21, 2012, 09:59 am JST
2012.05.21
Updated by WirelessWire News編集部 on May 21, 2012, 09:59 am JST
知的財産権の侵害をめぐってアップル(Apple)、サムスン(Samsung)両社の間で続いている訴訟合戦に関し、アップルのティム・クック(Tim Cook)およびサムスンのチェ・ジソン(Choi Gee-sung:崔志成)両CEOが、米国時間21日にサンフランシスコで調停の場に臨む。
この調停は、先月に実施された法廷での審理で裁判所が両社に命じて実現したもの。両社の話し合いは、ジョセフ・スぺロ(Joseph C. Spero)連邦治安判事の立ち会いのもと、サンフランシスコで2日間にわたって開催される。過去に同判事の調停に出席したことのある弁護士によると、両サイドが強くいがみ合っている場合、両陣営は別々の場所に陣取り、判事が双方を行き来する形での調停が行われる可能性もあるという。
裁判所の記録によると、両社は過去に一度話し合いの場を設けているが、これに両社のCEOが出席したかどうかは不明だという。
米国の裁判所では最近、特許権をめぐる訴訟を繰り広げるテクノロジー企業に対し、和解交渉など別の方法による解決を求める傾向が強いという。先日はデラウェアの裁判所が、アップルおよびHTCに対して、同様の調停を求める命令を下している。その流れをけん引しているのが、アップル・サムスン両社CEOによる話し合いを命じた北カリフォルニアの裁判所だという。
アップルとAndorid陣営のメーカー各社が特許権侵害で互いに訴え合っている一連の裁判は、現在世界各地で30件以上に上るが、スマートフォン市場ではここ一年でアップルとサムスンの「二強化」傾向が強まっており、とりわけこの訴訟の行方に注目があつまっている。また、泥沼化の様相を呈しているこれら一連の訴訟自体がスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)元CEOの「負の遺産」という見方もあり、今年に入って独自路線を明確に打ち出すようになってきているティム・クックCEOも、先月の決算発表のなかで一定の留保付きながら早期決着の意向を示唆する発言をしていた。
【参照情報】
・Apple, Samsung CEOs set for U.S. court talks - Reuters
・Samsung, Apple Sit at the Table - Wall Street Journal
・Apple-Samsung patent fight gets a Law & Order moment - GigaOM
・アップル対サムスン、米での特許訴訟 - 両社が訴えの件数を大幅カット
・アップル、サムスンの特許権訴訟 - 両社CEOが和解交渉へ
・アップル、サムスンを提訴 - 「Galaxy端末が、iPhoneやiPadにそっくり」と主張
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