「iPhone 4S」、プリペイドとポストペイドでこれだけ違う - 米キャリア別TOC比較
2012.06.08
Updated by WirelessWire News編集部 on June 8, 2012, 13:10 pm JST
2012.06.08
Updated by WirelessWire News編集部 on June 8, 2012, 13:10 pm JST
スプリント(Sprint Nextel)がヴァージンモバイル(Virgin Mobile)ブランドでプリペイド加入者向けに提供するiPhoneの価格や料金プランが米国時間7日に発表されたが、これを受けて、WSJのDigitsブログが従来のポストペイド契約などとトータル所有コスト(TOC)を比較した記事を公開している。
ヴァージンモバイルのプリペイドプランは、CDMA版のiPhone 4S(16GBモデル)が本体価格649ドルと、スプリントの2年契約プランに比べて450ドルほど高い設定だが、月額の利用料については最低30ドルからとなっている。この30ドルの料金プランには、300分の通話料が含まれ、SMSとデータ通信は無制限(ただし2.5GBで速度制限がかかる)。また、同時に発売される旧モデルのiPhone 4(8GBモデル)は549ドルで提供される。
なお、一足先に発表されていたリープ・ワイヤレス(Leap Wireless)傘下のクリケットでは、やはりCDMA版の「iPhone 4S」16GBモデルを499ドルで、「iPhone 4」8GBモデルを399ドルでそれぞれ提供。月額料金は55ドルでデータ通信、メール、音声通話が使い放題となっている。
さて。Digitsでは1年間ならびに2年間のTOCを比べているが、それによると、すでに従量制に移行している大手2社--AT&T、ベライゾン(Verizon Wireless)では、当初の持ち出し--本体価格が199ドルで済む代わりに、月額90ドルのプラン(450分の音声通話料、無制限のSMS、それにAT&Tで3GB、ベライゾンで2GBのデータ通信料を含む)を契約すると、TOCは2年間で2360ドルとなる。それに対し、クリケットの月額55ドルプランでは総額1820ドル、バージンモバイルで30ドルのプランを選べばコストを1369ドルに抑えられることになるという。
無論、ネットワークのカバレッジやサービス品質(の良し悪し)などの問題もあるので、大勢の消費者が低コストのプリペイドサービスに雪崩をうって押しかける、ということにはならないかもしれない。それでも、これだけはっきりとしたTOCの違いが出てくるとなると、既存大手側もさすがに無視はしがたいようで、AT&TのCEOは「初期費用の高さを気にする消費者も多そうだ」と留保付きながら、こうしたプランへの需要が高いようであれば、自社でも提供を検討すると語ったという。
【参照情報】
・For iPhone Users, Plans Get Cheaper - Digits (WSJ)
・IPhone Q&A: What's the Best Wireless Plan for You? - Digits (WSJ)
・Virgin Mobile pairs pre-paid iPhone with $30 plan - GigaOM
・Virgin Mobile iPhone Deal May Help Sprint Meet Commitments, Customers Save Money - ATD
・Virgin Mobile Users to Get iPhone in Second Prepaid Deal - Bloomberg
・iPhoneの「市場シェア拡大」に軸足を移すアップル - 米市場で新たなプリペイド事業者に提供か
・iPhone、プリペイドユーザーにも - 米クリケット・ワイヤレスも取り扱いへ
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