ノキア、超高級ブランド「Vertu」事業売却へ - 発表間近
2012.06.14
Updated by WirelessWire News編集部 on June 14, 2012, 10:23 am JST
2012.06.14
Updated by WirelessWire News編集部 on June 14, 2012, 10:23 am JST
経営不振が続くノキア(Nokia)が、同社の超高級携帯電話ブランド「ヴァーチュ」(Vertu)の事業を、スウェーデンのPEファンド、EQTに売却するという。両社の交渉は契約寸前まで進んでおり、早ければ今週中にも正式に発表される見通し。売却金額は2億ユーロ(2億5000万ドル)程度になると見られると、FTなどが伝えている。
ヴァーチュは、1998年にノキアが立ち上げた高額な携帯電話のブランドで、貴金属や宝石をつかった端末や専用のコンシェルジュ・サービスなどで知られ、製品のなかには30万ドル以上もするものもあるとReutersは記している。FTによると、中東やアジア地域の富裕層をねらったヴァーチュの事業は、世界的な不景気のなかでも手堅い成長を続けており、2011年の売上は前年比ふた桁の成長を記録、推定年間売上は2億〜3億ユーロの水準に達しているという。
同事業の引き受け先としてはEQTのほか、英国のPEファンド、ペルミラ(Perimira)が名乗りを上げていたほか、一部のラグジュアリーブランドでも興味を示していたという。
ノキアでは昨年2月に、Windows Phone OSの採用など大規模な方針転換を打ち出して以来、事業の見直しや組織再編を進めてきている。しかし、期待された「Lumia」シリーズのスマートフォンの出足が芳しくないことなどもあり、同社の株価は低迷。2007年後半--アップルの初代iPhoneの登場直後--に40ドル前後を着けていた株価は、現在3ドル以下まで下がっている。
【参照情報】
・Nokia poised to sell Vertu line - FT
・Nokia in talks with EQT to sell Vertu: sources - Reuters
・Nokia Said to Near Sale of Vertu Luxury-Phone Unit to EQT - Bloomberg
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