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基地局にコンテンツをキャッシュして高速アクセスを実現する「Liquid Application」

2013.03.18

Updated by WirelessWire News編集部 on March 18, 2013, 00:02 am JST Sponsored by NOKIA

無線ネットワークを介して通信するデータはビデオなどの大容量なものが増えている。例えばビデオのデータを考えても、今後は解像度がHDからフルHDへと高まっていけば、データ量が一層増えることになる。こうした大容量のコンテンツデータを無線ネットワークで効率よくハンドリングする技術として、ノキア シーメンス ネットワークスがMWC 2013に出展したのが「Liquid Applications」だ。無線基地局に内蔵または外付けする小型のサーバーを使って実現する。

▼Liquid ApplicationsのキモとなるRadio Applications Cloud Server (RACS)というサーバー装置。新しいFlexi 10 BTSならば無線基地局内に内蔵して使える。内蔵できない場合は、全天候型のキャビネットに格納して外付け利用が可能
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Radio Applications Cloud Server (RACS)にはビデオなど大容量コンテンツを蓄積することができ、利用者の端末は、基地局から大容量コンテンツをダウンロードするだけで済むため、インターネットとのやり取りが最低限で済む。このため高速かつ低遅延でコンテンツを入手できるようになる。見方としては、CDN(参考情報)のサーバーを、エンドユーザーの端末に最も近い無線基地局に設置するものと考えるとわかりやすい。

▼左側に示したのが、Liquid Applicationsを利用した場合のスループット、右側が利用しないときのスループット。Liquid Applicationsでは高速でダウンロードが終了することがよくわかる
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デモでは、ビデオファイルをダウンロードして再生する様子が示された。Liquid Applicationsを利用した場合は高速なデータ通信が可能で、ビデオファイルを短時間のうちにダウンロードできる。一方、通常のインターネット経由のダウンロードでは、データ通信のスループットは低速になり、ダウンロード終了までの時間もかかる。Liquid Applicationsを、多くの人が一度に見るようなビデオコンテンツに適用すれば、ユーザーエクスペリエンスの改善だけでなく、バックホール(参考情報)の負荷軽減にもつながる。

このしくみを利用することで、ノキア シーメンス ネットワークスでは通信事業者に新しいビジネスの提案をしている。それは、基地局に設置するLiquid Applicationsのサーバーに、その地域特有のコンテンツを格納させるサービスの提供だという。ローカルなコンテンツをLiquid Applicationsのサーバーに格納することで、基地局に接続している端末すなわち、近くにいる人にだけ、選択的にメッセージを送ることができる。こうしたサービスは基地局を設置した通信事業者にしかできず、新しい収入源として期待できると説明があった。


ノキア シーメンス ネットワークス in Mobile World Congress 2013

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