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シスコシステムズ、米セキュリティ関連企業の買収に27億ドル

2013.07.24

Updated by WirelessWire News編集部 on July 24, 2013, 14:20 pm JST

シスコシステムズ(Cisco Systems)が米国時間23日、ネットセキュリティー関連の技術を手がける米ソースファイア(Sourcefire)を約27億ドルで買収すると発表した。

NYTimesによると、2001年創業のソースファイア(2007年に株式公開)は、ファイアウォールやマルウェア対策などさまざまなセキュリティ関連の技術を提供しており、2012年の売上は2億2310万ドル。ただし同年の利益は500万ドルしかなく、シスコが示した買収金額は利益(EBITDA)の約141倍にもなるとBloombergは指摘している(同媒体では比較の数字として、過去にあった20数件のネット・セキュリティ関連企業の買収について、取引額の平均が15倍だったとしている)。

またBloombergでは、ソースファイアのある大口顧客(昨年には売上全体の約19%を占めた)が米政府に同社の製品を納入していたと記している。

GigaOMでは、シスコがここ数年セキュリティ分野の強化を目的に合わせて23社を買収しているとした上で、ソースファイアについては提供する製品・サービスに加えて、米連邦政府との取引拡大や、オープンソース・コミュニティとの結び付き強化が期待できる点を挙げている。同社では「Snort」という侵入防止/検出技術や「ClamAV」というマルウェア対策技術などをオープンソースとして公開している。

なお、Bloombergでは、2005年にイスラエルのチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(Check Point Software Technologies:以下、チェック・ポイント)がソースファイアの買収を試みたものの、米外国投資委員会(Committee on Foreign Investment in the United States)の調査などを理由に結局この買収提案を撤回していたと記している。

また、今後12〜18月の間にセキュリティ業界の再編統合が加速するとする市場アナリストの見通しに触れた上で、チェック・ポイントやフォーティネット(Fortinet)、パロアルト・ネットワークス(Palo Alto Networks)などが買収の標的になる可能性があるとしている。

【参照情報】
Cisco to Buy Sourcefire, a Cybersecurity Company, for $2.7
Billion
- NYTimes
Cisco Agrees to Buy Sourcefire in $2.7 Billion Deal - Bloomberg
Cisco gets serious on cybersecurity with $2.7B Sourcefire buy - GigaOM

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