iPhone輸入差止命令の停止、マイクロソフト、オラクル、インテルがアップルを支持
2013.07.30
Updated by WirelessWire News編集部 on July 30, 2013, 11:26 am JST
2013.07.30
Updated by WirelessWire News編集部 on July 30, 2013, 11:26 am JST
アップル(Apple)の「iPhone 4」「iPad 2」などを対象とした米国への輸入差し止め命令の発効期日が迫っているが、この問題に関してマイクロソフト(Microsoft)、オラクル(Oracle)、インテル(Intel)といった米大手各社が、差し止め命令の停止を求めるアップルへの支持を表明したと、Wall Street Journa(WSJ)lが報じている。
この輸入差し止め命令は、特許権を巡るサムスン(Samsung)対アップル間の一連の訴訟のなかで、米国際貿易委員会(U.S. International Trade Commission、ITC)が今年6月に下していたもの。
この命令は60日間の猶予期間を経て8月5日に発行する予定で、アップルからは米政府に対して大統領の拒否権発動を求めた要請が出されている。ただし、今週中にオバマ政権による介入がなければ、来週からは「iPhone 4」「iPhone 3GS」「iPhone 3」それに携帯通信機能付きの「iPad」「iPad 2」を米国へ輸入することができなくなる。なお、この件ではオバマ政権で通商代表を務めるマイケル・フロマン(Michael Froman)氏が介入するかどうかを判断することになるという。
こうした状況を受け、先週にはベライゾン(Verizon)の弁護士が、大統領による介入を求める意見記事をThe Wall Street Journalに寄稿。またインテルは今後、上院の公聴会での証言を予定しているなど、業界全体に波紋が広がっている。
また今回アップル製品による侵害が認められたサムスンの特許権が、公平、妥当、かつ非差別的なライセンス提供が求められる「必須標準特許」にあたることからも、輸入差し止め命令の是非が問われている。アップル側は、競合製品の輸入差し止めに「必須標準特許」を利用することはできないと主張。米司法省および米連邦取引委員会(Federal Trade Commission; FTC)でも、今回の判決を吟味していると、Wall Street Jornalは関係筋の話として伝えている。
なおITCの判決を大統領が覆すことはまれで、1987年のレーガン大統領による拒否権発動以来、大統領による介入が行われた例はない。
【参照情報】
・Patent War Adds Front in U.S - WSJ
・Apple gets Microsoft, Oracle, Intel as allies against Samsung in iPhone ban - Fierce Mobile IT
・Will Obama veto Samsung's patent ban on the iPhone 4? - The Verge
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