インテルのネットTVサービスに暗雲 - 開始時期の遅れや計画中止の可能性も
2013.10.01
Updated by WirelessWire News編集部 on October 1, 2013, 11:48 am JST
2013.10.01
Updated by WirelessWire News編集部 on October 1, 2013, 11:48 am JST
インテル(Intel)が進めているインターネット経由のテレビ番組配信サービス提供や専用セットトップボックス(STB)投入の準備が予定通り進んでおらず、新サービスの開始時期が来年までずれ込みそうだといった話が複数の媒体で伝えられている。
インテルが、BBCから引き抜いたエリック・ハガーズ(Erik Huggers)氏をいう人物を責任者に据え、インテル・メディアという別動部隊で、いわゆるOver-The-Top(参考情報)の有料テレビサービスの準備を進めていることは既報の通りだが、AllThingsDによると、番組コンテンツを保有する大手メディア企業(テレビ局)との交渉がまだひとつもまとまっていないという。また、このプロジェクトを後押ししていた元CEOのポール・オッテリー二(Paul Otellini)氏が5月に退任したことも同プロジェクトの進行に影を落としているという。
AllThingsDでは、インテルがこの関連でアマゾン(Amazon)やサムスン(Samsung)と提携交渉を進めているとする関係者の話を報じているが、プロジェクトの支援者が見つけられない場合には、計画全体が取りやめになる可能性もあると記されている。
同媒体によると、インテル社内では3000人以上の社員が参加して、このサービスのテストを進めているという。またサービスのサービスの名称について「OnCue」というブランド名が候補として浮上しているとの指摘もある。
いっぽう、エンターテインメント業界関連の業界誌Varietyでは、インテルがネットフリックス(Netflix)などとの提携を模索しているとしているものの、両社の交渉はあまり進んでいないという。
インテルはこれまで、OnCueでは複数のチャネルのバンドル提供する形を採るとしており、一部の消費者から要望の声が上がっているアラカルト形式のサービスになる可能性は少ない。そのことから、テレビ番組の配信経路としてネットを使う点を除くと、コムキャスト(Comcast)やベライゾン(Verizon)などが提供する従来の有料テレビサービスとあまり変わらないという指摘もある。いっぽう、インターフェイスやクラウドベースの録画機能などの点がサービスの差別化要因となるとする見方もあるとAllThingsDでは指摘している。
【参照情報】
・Intel Looking for Help from Amazon or Samsung to Keep Its Web TV Project Alive - AllThingsD
・Intel Pushes Internet TV Launch to 2014 as It Seeks Partners: Source - Variety
・Intel and Sony Ambitions for Internet TV Services Meet Skepticism - NYTimes
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