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スウェーデンの救急ボランティア・ネットワーク

スウェーデンの救急ボランティア・ネットワーク

Updated by 信國 謙司 on November 13, 2013, 12:00 pm JST

信國 謙司 kenji_nobukuni

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来

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(cc) Image by Lydia

ストックホルムにはテキストメッセージを活用した救命のための市民ネットワークがある。

SMSlivraddare(英語ならSMSLifesaver)は、CPR(心肺停止の蘇生救急)のトレーニングを修了したボランティアを登録する。住民が112(日本の119番)に電話すると、発信地、つまり患者の所在地から500メートル以内にいるボランティアにテキストメッセージが送られる。ボランティアが救急車より早く現場に到着して、心肺停止で倒れている人に胸骨圧迫、人工呼吸、AEDによる救命措置を実施して、救急車を待つ。

措置の開始が1分早まれば助かる確率が10パーセント上昇するそうだが、救急車は台数に限りがあり、交通渋滞を縫って走らなければならないため、到着までに平均で8分かかる。一方、500メートル以内のボランティアの方が早く現場に行ける率は54%に達するらしい。

登録ボランティアは9,600名。CPRトレーニング修了者はスウェーデン全国で20万人ほどに及ぶと見られている。

【関連情報】
SMSlivraddareのウェブサイト(スウェーデン語)
Sweden’s Text Message System Saves Cardiac Arrest Patients
Text messages are saving Swedes from cardiac arrest
How Sweden’s New Text Message Plan Is Saving Cardiac Arrest Victims

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