インテル、ネットTV関連事業の譲渡でベライゾンと合意間近
2013.12.16
Updated by WirelessWire News編集部 on December 16, 2013, 20:24 pm JST
2013.12.16
Updated by WirelessWire News編集部 on December 16, 2013, 20:24 pm JST
インテル(Intel)が進めていたメディア関連事業(仮称「OnCue」)について、ベライゾン(Verizon)との事業譲渡に関する交渉が間もなくまとまりそうだとする関係者の話が複数の媒体が報じられている。
Bloombergによれば、両社の交渉は最終段階に達しており、早ければ来週にも合意が発表される可能性があるという。またWSJでは、同事業の売却金額について、インテル側が希望していたとされる約5億ドルを大幅に下回り、2億ドル以下になる可能性もあるとする関係者の話を紹介している。
インテルは、BBCから引き抜いたエリック・ハガーズ(Erik Huggers)氏を責任者に据え、多数の人員をつぎ込んでネットTVサービスやSTBの開発を進めてきていることや、今年中のサービス開始を目標としていることなどが伝えられていた。しかしその後になって、番組コンテンツを保有する大手メディア企業との交渉がまとまらず、サービス開始時期の遅れや計画中止の可能性も報じられていた。
さらに、このプロジェクトの後ろ盾になっていたとされるポール・オッテリー二(Paul Otellini)前CEOが今年5月に退任したことで、同プロジェクトの実現を疑問視する声も上がっていたという。そうしたなか、10月にはインテルがこの関連でアマゾン(Amazon)やサムスン(Samsung)と提携交渉を進めているという話が報じられ、その後ベライゾンとの事業譲渡をめぐる交渉の話が浮上していた。
ベライゾンは、同社の「FiOS」サービス(光ファイバー網接続)を通じて有料テレビ配信を行っているが、インテルのOnCue取得後には、この仕組みを使ってFiOS契約者以外にもネット経由で動画配信サービスを提供していくといった可能性が有力視されているという。
ベライゾンは先月、動画のアップロードやストリーミングを容易にする技術で知られるアップリンク(upLynk)の買収を、また米国時間9日には、コンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)を手がけるエッジキャスト(EdgeCast)の買収をそれぞれ発表していた。また、アウターウォール(Outerwall)との合弁事業「Redbox Instant」を通じてネット経由の動画ストリーミングサービスも展開している。
【参照情報】
・Verizon Is Said to Be Near Deal to Buy Intel's TV Service - Bloomberg
・Verizon, Intel Close to Forging TV Deal - WSJ
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