ボーダフォン、インド事業拡大を検討 - タタ・テレサービス買収を視野に
2014.01.06
Updated by WirelessWire News編集部 on January 6, 2014, 15:28 pm JST
2014.01.06
Updated by WirelessWire News編集部 on January 6, 2014, 15:28 pm JST
英ボーダフォン(Vodafone)が、インドのタタ・グループ(Tata Group)傘下の携帯通信事業者タタ・テレサービシズ(Tata Teleservices)の買収を視野に、同グループと交渉を進めていると、インドのEconomic Timesが報じている。
タタ・テレサービシズは、インドの携帯通信市場で7.3%のシェアを持つことから、同17.9%のボーダフォンによる買収が実現すれば、インド最大の携帯通信事業者が誕生する可能性がある。Economic Timeによると、ボーダフォンとタタのサービス加入者数はあわせて約2億4800万人、それに対して現在首位のバーティ・エアテル(Bharti Airter)は1億9600万人の加入者がいるという。
Economic Timesによれば、ボーダフォンはタタ・グループが保有するタタ・テレサービシズ株式全部の取得を目指しているという。タタ・グループはタタ・テレサービシズ株式の59.45%を保有している。ただし両者の交渉はまだ初期段階で、またタタ・テレサービシズ株式の26.5%を保有するNTTドコモにはこうした取引を拒否する権利が認められている。さらに、NTTドコモがタタ・グループ保有株式の取得を見送るとなった場合、タタ・グループはNTTドコモに対して保有株式売却を要請することができるという。
いっぽう、タタ側の最大株主で36.17%を保有するTata SonsとNTTドコモとの契約では、今年3月末の時点でタタ・テレサービシズの業績などが一定の水準に達しなかった場合、NTTドコモが提携関係を解消し、タタ・テレサービシズの株式を売却できるとする条項も盛り込まれているという。
ボーダフォンは昨年9月、同社が保有するベライゾン・ワイヤレス(Verizon Wireless)株式を1300億ドルでベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)に売却しており、この資金を使って欧州や新興国での企業買収・事業拡大を進める可能性を示唆していた。
【参照情報】
・Vodafone eyes Tata Tele; will beat Airtel to become largest telco by subscribers if it succeeds - Economic Times
・Tata Teleservices Jumps on Report of Vodafone Deal Talks - Bloomberg
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