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ネットバンキングに音声認識導入を検討するアメリカの大手金融機関

2014.02.04

Updated by Kenji Nobukuni on February 4, 2014, 13:30 pm JST

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(cc) Image by Rusty Clark

「ニッポンの銀行は僕には止まって見える」というCMがあったが、アメリカの大手金融機関はいろいろ試みているようで、例えば、ウェルズ・ファーゴ(Wells Fargo)(本部サンフランシスコ)が音声認識技術のテストを行っている。外出先で預金の残高だけでなく、前月に特定のスーパーマーケットやレストランなどでいくら使ったか声で訊くことができるようになるという。

金融機関は音声認識技術に関心があるらしく、昨年4月にはU.S.Bankが従業員を使ったテストを行ったし、保険会社のUSAAやGeicoも音声認識を取り入れているそうだ。バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)も音声認識を検討のテーブルには上げているらしい。

スマートフォンでネットバンキングを利用することは既に可能だが、先月、特定の店でいくら払ったかを調べるとなると、何回も画面をスクロールさせてボタンにタッチしたり文字を入力したりしないと欲しい情報にたどり着けそうにない。音声なら、質問を口に出すだけだ。ただし、音声認識の場合は、結果も合成音声だったりするので、大事な数字などはメモを取らなければならないだろう。

ウェルズ・ファーゴのモバイル・バンキング利用者は1,200万人に達するそうで、こうしたサービスを、コミュニケーターを並べたコールセンターで提供するとなると莫大なコストがかかる。情報システムで実現すればコストも下がるし、利用者の動向も把握しやすくなる。顧客サービスを改善して囲い込むためにも、こうした技術開発は必要な投資ということなのだろう。

【参照情報】
Is Voice-Recognition The Future Of Banking? Wells Fargo Thinks So
Wells Fargo tests voice-recognition mobile technology
オリックス銀行のプレスリリース

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来