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打ち切りになったテレビ番組をTwitterとAmazonが救済する

2014.02.28

Updated by Mayumi Tanimoto on February 28, 2014, 01:19 am JST

昨年末までBBCでは Ripper Street という19世紀の東ロンドンを舞台とするドラマが放送されていたのですが、視聴率が芳しくなかったため打ち切りになってしまいました。

アメリカ同様、イギリスでは視聴率が芳しくない番組は、話がちょっと中途半端なんだけど打ち切りになってしまう、なんてことが結構あります。

とはいっても、全く見ていなかった人がいないわけではなく、熱心なファンもついていました。シーズン2の視聴者は大体480万人ぐらいでありまして、イギリスだけではなく欧州大陸や北米にもファンがおります。ちなみにこのドラマうちでもみていたんですが、まあまあ面白く、家人は毎回熱心にみておりました。(歴史物とか魔法とか探偵とか騎士が大好き)

ところが、なんと、このドラマ、Amazon が権利を買い取り、同社のビデオサービスであるPrime Instant Video 上で新シリーズが放映される事になりました

誠に嬉しいニュースでありますが、継続されることになった理由の一つに、Twitter上のキャンペーンがあります。放送一切り決定後、#SaveRipperStreet というハッシュタグを付けたツイートがどんどん共有され、それがAmazon の誰かの目にとまったようです。ソーシャルメディアで需要が発掘されたという面白い例ではないでしょうか。

爆発的な人気はないけども、一定数のコアなファンが付いている番組というのは、オンラインで放送するのに最適なのかもしれませんね。かつて放送されていた番組の復活や、コアな深夜番組や趣味性が異様に高い番組などなど。

Ripper Street は欧州大陸や北米にも視聴者がいたわけですが、オンラインだと国外の視聴者を発掘したり、番組を見てもらう事にも有利です。日本のバラエティやドラマなんか、かなり面白い物があるので、どんどん国外のファンも発掘したらいいのになと思うんですけどね。

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。