Updated by WirelessWire News編集部 on March 28, 2014, 11:46 am JST
WirelessWire News編集部 WirelessWire News編集部
マイクロソフト(Microsoft)が米国時間27日、「Office for iPad」を発表。同日サンフランシスコで開かれた発表イベントには、先月初めにマイクロソフトのCEOに就任したサトヤ・ナデラ(Satya Nadella)氏が出席し、同アプリのリリースについて「顧客の現実にあわせた動き」などと説明したという。
[The real Microsoft Office apps for iPad are here! – Microsoft]
今回発表されたのは、Word、Excel、PowerPointの3つのアプリ。いずれもドキュメントの閲覧だけであれば無料で使えるが、編集機能を利用するには有料サービス「Office 365」に加入する必要があるという。
Office製品はマイクロソフトの大きな収益の柱で、昨年の売上は約250億ドル。これをふまえ「Office for iPad」の売上が25億ドルに達する可能性があるとするアナリストの予想がThe Guardian記事にはみられる。なお、Office365加入者数は現在約350万人、それに対してiPadの累計出荷台数は約1億5000万台に達しているという。
マイクロソフトはこれまで、Windowsプラットフォームを保護するためにiPad向けOfficeの提供を躊躇していたとされるが、同時にPCの出荷台数が減少に転ずるなかでこの方針の見直しを迫られてもいた。またナデラ氏がCEO就任時に「モバイル・ファースト、クラウド・ファースト」という指針を示していたことから、それまで長い間取り沙汰されていたiPad向けOfficeリリースの可能性が高まったという見方も出ていた。
今回の発表に対しては、Office 365の料金が最低でも年間約70ドル( Personal版)かかることから、無料で使える「Google Docs」なども存在するなかで、「Office for iPadの編集機能ならびにオンライン同期機能にそれだけの金額を支払うユーザーがどれほど存在するのか」といった声も一部にみられる。
【参照情報】
・Announcing the Office you love, now on the iPad – Microsoft
・Microsoft unveils Office for iPad, free for reading and presenting – The Verge
・Microsoft’s Office for iPad: It’s all about the business users – ZDNet
・Microsoft unveils Office software specially tailored for the Apple iPad – The Guardian
・Satya Nadella on Why Office for iPad Took So Long – Re/code
・Microsoft’s Office Suite Finally Coming to iPad, Maybe Too Late – NYTimes
・Office politics: Microsoft comes back to reality – The Verge