アマゾン、米で無料の動画ストリーミングサービスを検討か(WSJ報道)
2014.03.28
Updated by WirelessWire News編集部 on March 28, 2014, 19:25 pm JST
2014.03.28
Updated by WirelessWire News編集部 on March 28, 2014, 19:25 pm JST
アマゾン(Amazon)が米国市場向けに、広告付きの無料動画ストリーミングサービスの提供を検討しているとする情報筋の話が米国時間27日にWSJで報じられた。これに対し、アマゾンは「新しいサービスの実験をすることはよくあるが、無料のストリーミング・メディアサービスを提供する計画はない」とこの報道を否定しているという。
WSJによると、アマゾンのこのサービスでは、他社からライセンス提供を受けたテレビ番組などに加え、アマゾンが独自に制作するオリジナル番組も提供される可能性があるという。また、アマゾンは同社の小売サイト上で音楽ビデオを提供することも検討しており、そのなかではたとえばユーザーが同サイトで「Lady Gaga」や「Daft Punk」などのアーティスト名を検索すると、当該アーティストの音楽ビデオが広告付きでストリーミング再生されるといった提供の形も検討されているという。
アマゾンは米国で、年間99ドルを支払うプライム会員向けに、映画やテレビ番組、オリジナルコンテンツなどを無制限で見られるストリーミングサービスを提供している。それに対し、検討中とされる新サービスでは対象をプライム会員に限定せず、一般ユーザーでも動画コンテンツが観られるような形をとることもあり得るとWSJは記している。
WSJでは、米テレビ広告市場の売上規模が今年685億ドル程度になるとする調査会社イーマケター(eMarketer)の予測を紹介。また、やはりイーマケター(eMarketer)の推定として、アマゾンの広告売上が今年10億ドル程度になるとしている。この売上規模はグーグル(Google)やヤフー(Yahoo)のそれに比べると小さいものの、AOLやIAC(InterActiveCorp)のそれに肩を並べるものという。またYouTubeの広告売上はすでに56億ドル程度に達していることから、アマゾンが広告ベースの動画配信サービスを手がけるようになれば、同社の広告売上はさらに増加する可能性が高いとしている。
なお、アマゾンは同日、4月2日にニューヨークで開催する発表イベントの招待状を報道陣に発送しており、このイベントでテレビに接続して利用するストリーミングメディア端末(ウェブ・セットトップボックス)を披露するとみられている。同分野には「Apple TV」「Chromecast」「Roku」などの競合製品がすでに存在している。
【参照情報】
・Amazon Considers Streaming Media Service - WSJ
・UPDATE: Amazon Says It Has No Plans to Offer a Free TV and Music-Video Streaming Service - Variety
・Amazon denies planning free video streaming service (update) - The Verge
・Amazon may reveal its set-top box next week in New York - The Verge
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