アップルとサムスン、米法廷で再び対決 - 新たな特許訴訟の審理開始へ
2014.03.31
Updated by WirelessWire News編集部 on March 31, 2014, 13:46 pm JST
2014.03.31
Updated by WirelessWire News編集部 on March 31, 2014, 13:46 pm JST
モバイル端末関連の知的財産権侵害をめぐって多くの訴訟を争ってきたアップル(Apple)とサムスン(Samsung)だが、カリフォルニア州サンノゼの連邦地方裁判所で米国時間31日、両社間の新たな訴訟に関する審理が始まる。この訴訟では両社がそれぞれ自社のスマートフォンやタブレットに搭載するソフトウェア関連の特許侵害を訴えており、その有無や賠償額などが陪審団によって審査されることになる。
今回の訴訟では、アップルの「iPhone 5」「iPad Mini」、そしてサムスンの「Galaxy Note 2」「Galaxy S3」がそれぞれ特許侵害の対象とされている。具体的な特許については、アップルが、メッセージ内のデータを発見しクリック可能なリンクに変換する機能や、バックグラウンドのデータ同期機能、音声アシスタント「Siri」に利用されるユニバーサルサーチ技術、文字入力時のオートコンプリート機能、「スライド式ロック解除(slide-to-unlock)」の5つの特許の侵害を訴えているのに対し、サムスンはカメラとフォルダ構成に関わる機能、ならびに動画伝送に関わる機能の特許侵害を訴えている。なお、これらの特許侵害について、アップルはサムスンに約20億ドル(侵害している端末1台あたり約40ドル)の賠償を、それに対してサムスンはアップルに700万ドルの賠償をそれぞれ求めているという。
WSJによると、サムスンは、アップルが侵害を訴えている5つの特許のうち4つはグーグル(Google)からAndroid OSの機能の一部としてライセンスされたものであり、またこれらをグーグルが開発した時期はアップルによる特許申請前だったと主張しているという。この点をふまえ、この裁判がアップル対グーグルという対決の構図になる公算が高いとWSJは予想している。
いっぽう、CNETでは、アップルがグーグルではなくサムスンなどのメーカーを訴える理由について、グーグルが自社のスマートフォンやタブレットをほとんど作っていないことを挙げ、サムスンとの特許訴訟で勝利するより、グーグルがAndroid OSに変更を加えることを期待しているのではないかと指摘している。
両社の審理は早ければ5月頃に終了すると見られている。
【参照情報】
・Google Is Central to Latest Apple-Samsung Case - WSJ
・Apple v. Samsung: All you need to know about latest patent trial (FAQ) - CNET
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