フェイスブック（Facebook）が、今月30日（米国時間）にサンフランシスコで開催する開発者向けイベント「F8 Conference」のなかで、独自のモバイル広告ネットワーク開始を発表するとRe/codeが米国時間20日に報じた。グーグル（Google）が約半数の市場シェアを押さえるモバイル広告分野でのさらなる競争激化が予想される。

イーマーケター（eMarketer）が今年3月に公表していたレポートによると、世界のモバイル広告市場は2013年に179億6000万ドル規模に達し、さらに今年は314億5000万ドル程度まで成長する見通し（成長率75.15%）。そのなかで、フェイスブックのシェアは17.5％から21.7％へと増加が見込まれるいっぽうで、グーグルのシェアは49.3％から46.8％へ低下すると予想されている。

Re/codeでは、フェイスブックに対して第三者サイトへの広告配信を希望する声がかなり以前から存在していたとした上で、同社による広告ネットワークの投入が遅れた理由について、最近になってようやく自社サービス上でのモバイル広告に関する収益化のメドが立ったことなどを挙げている。フェイスブックのモバイル広告売上は2013年第4四半期に12億4000万ドルに達し、広告売上全体の半分以上を占めていた。また同社のモバイル広告売上の半分以上が、他社製アプリのインストールなどを促すいわゆる「app-install」広告のものだったという。

モバイル広告分野では、グーグル（Google）のAdMobが優勢ないっぽうで、「iAd」を擁するアップル（Apple）や昨年秋に「MoPub」を買収したツィッター（Twitter）でもここに来て取り組みに力を入れてきていることが伝えられていた。

【参照情報】
・Here Comes Facebook's Ad Network: Mobile Ads Launching This Month - Re/code
・Facebook reportedly tinkering with its own mobile ad network - CNET
・Driven by Facebook and Google, Mobile Ad Market Soars 105% in 2013 - eMarketer
・Apple's iAd creation tools expanded to non-developers, now support videos - Apple Insider
・Twitter Takes the Wraps Off Its Version of Facebook's Giant Moneymaker - Re/code