マイクロソフト(Microsoft)は米国時間25日、ノキア(Nokia)のデバイスおよびサービス部門の買収作業が完了したことを明らかにした。昨年9月に発表されたこの買収は、当初の予定では今年3月中の完了が見込まれていたが、中国での承認取得の遅れから完了時期が1ヶ月ほどずれこんでいた。
ノキアの端末事業部門では昨年一年間であわせて約2億5100万台の携帯電話を販売。このなかには、フィーチャーフォン、廉価版スマートフォン「Asha」、LumiaシリーズのWindows Phonesが含まれ、Lumia端末の販売台数は約3000万台。またノキアは今年に入って、カスタム版のAndroidで動作する「Nokia X」も発表していた。
マイクロソフトでは2月に就任したサトヤ・ナデラ(Satya Nadella)CEOが「クラウド・ファースト,モバイル・ファースト」の方針を打ち出し、「Office on iPad」をリリースするなど、大規模な方向転換が進んでいる。
同時に、Windows Phoneやタブレットの分野では,自社のハードウェア部門とOSライセンス先が競合するという利害衝突の可能性も抱えている。1月にはモトローラの買収で同様のジレンマに直面していたグーグル(Google)が、同部門をレノボ(Lenovo)に売却する決定を下しており、この点に関するマイクロソフトの今後の出方も注目されている。
【参照情報】
・Microsoft, Nokia Devices and Services business aim to remake mobile market - Microsoft
・Microsoft morphs into a hardware giant with closure of Nokia deal - The Verge
・Microsoft Closes $7.2 Billion Nokia Purchase, So Now What? - Re/code
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