5月20日、KDDI研究所は、同社が国際標準化を進めてきた基地局向けデータ圧縮方式が欧州電気通信標準化機構(ETSI)にて仕様化がすすめられている基地局向け信号インタフェースの国際標準規格に採用されたことを明らかにした。
モバイル通信の高速化に有効な、基地局間の高度な協調動作を可能とするC-RAN構成は、基地局向けエントランス回線のトラフィックが従来の約16倍にもなることから、その大幅な削減が課題となっていた。KDDI研究所が開発した技術は、LTE-Advancedの信号波形の特徴を利用することで、LTE-Advancedの通信品質を維持したまま、基地局向けエントランス回線を流れるトラフィックを50%削減できる。この技術はLTE信号にも適用可能。
KDDI研究所は5月28日から開催されるワイヤレス・テクノロジー・パーク2014に本方式を採用したデータ圧縮装置を出展する。本研究は、総務省平成25年度「ミリ波を活用するヘテロジニアスセルラネットワークの研究開発」の成果の一部となる。
【報道発表資料】
・基地局向けデータ圧縮方式 欧州電気通信標準化機構(ETSI)の国際標準規格に採用 ~信号品質を維持しつつ、基地局エントランス回線トラヒックを大幅削減~
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登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。