ロンドン警視庁（The London Metropolitan Police Service ）が同庁に所属する警察官にウェアラブル・ビデオカメラを装着し、集めたデータを捜査などに利用する1年間の試験プログラムを開始した。英国時間7日に発表されたこのプログラムでは、同庁の管轄地域のうち10地区に各50台ずつ、計500台のウェアラブルカメラを配備して実験を進めるという。

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このプログラムに利用されるのは、警察向けの製品を開発しているテイザー（Taser）社の「AXON Body Camera」というウェアラブルカメラ。130度の視野角をもつこのカメラでは、最長30秒の映像を通常バッテリーで12時間にわたって撮影できるという。また、カメラが撮影した映像は装着した警察官の業務終了後にクラウドサーバーにアップロードされ、証拠提出の要請がない場合は、データは31日後に消去されるような仕組みになるという。

なお、カメラによる撮影中は周囲からはっきりわかるような表示が出るようになるとされており、一般市民は警察官に撮影をストップするよう要請することもできる。

米国のフォートワースやラスベガス、ニューオリンズ、カリフォルニア州リアルトなどの警察でも、ロンドンの場合と同様なウェアラブルカメラの導入が進んでいる。テイザー社によれば、このうちリアルトでは、ウェアラブルカメラの利用開始から1年で、警察に対する苦情が87.5%減少し、暴力行為も59%減少したという。

【参照情報】
・Taser equips London's cops with on-body cameras - The Verge
・London Cops Test Wearable Cameras - ABC News
・London police will soon wear video cameras - Ars Technica