グーグル、中小事業者向けのWi-Fiサービスを開発中 - 「大規模仮想Wi-Fi網」展開を視野に
2014.05.23
Updated by WirelessWire News編集部 on May 23, 2014, 22:23 pm JST
2014.05.23
Updated by WirelessWire News編集部 on May 23, 2014, 22:23 pm JST
グーグル(Google)が、レストランやスポーツジム、医療機関など、中小規模の事業者に対して、無料のWi-Fi接続サービスを提供する計画を進めているとする話がすでに一部で報じられているが、この計画の具体的な部分に触れた関係者の話がGigaOMに掲載されている。
この記事によると、グーグルがWi-Fi機器メーカーのRuckus Wirelessと協力しながら開発を進めているのは、Wi-Fi網や通信機器の設定・管理をクラウド側にあるソフトウェアから行えるというもの。特定の物理的ネットワークから管理機能が切り離されることで、全米あるいは世界各地で展開されるさまざまWi-Fi網を、ひとつのネットワークとして運営することも理屈の上では可能になる、などとしている。
こうしたサービスを提供するグーグルの狙いについて、GigaOMでは、広告表示などに関連するサービスを大規模に展開できる可能性や、既存の携帯通信網に代わる無線通信サービスを提供できる可能性などを挙げている。
このWi-Fi網を利用するユーザーは、さまざまな場所から同一のネットワークに接続できることになるため、煩わしいパスワードの管理などが不要になるという。
このサービスを導入した店舗などでは設定・管理をグーグルに肩代わりしてもらうことが可能となるほか、このWi-Fiサービスを利用するユーザーの解析データなども入手できるようになるという。ただし、ユーザーへのWi-Fiサービス提供にあたって必要となるアクセスポイント(ハードウェア)やブロードバンド回線は、導入する事業者側で用意することが条件で、The Informationで報じられていたようにグーグルが直接Wi-Fi機器を販売することは想定されていないという。また同サービスを導入する事業者は、開発中の管理用ソフトウェアに対応するRuckus製アクセスポイントに買い換えることが必要になるという。
なお、Google Fiberと同じチームが担当するこのプロジェクトのサービス提供開始時期について、米国では早ければ今年夏にも実施される見込みなどとする話もThe Informationで報じられていた。またGigaOMでは、グーグルがいまのところRuckus一社としか協力していないと記している。
【参照情報】
・Google is working with Ruckus Wireless to build a Wi-Fi network in the cloud - GigaOM
・Google reportedly plans to target businesses with Wi-Fi - GigaOM
・Google Preps Plan to Offer Business WiFi Networks - GigaOM
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