5月31日は世界保健機関(WHO)が定めた国際禁煙デーで、その日から一週間が禁煙週間(厚労省)でイベントなどが開催される。今年のWHOのテーマは「たばこの税を上げよう(Raise taxes on tobacco)」だそうだ。
Quitbitは禁煙をサポートするために開発されたガジェットで、フィットネス用活動量計(トラッカー)のFitbitにあやかってか、Quitbitと名づけられている(たばこをやめる=quit smoking)。ランニングやウォーキングを記録して経過を確認できると運動のモチベーションが維持できるように、喫煙行動をトラッキングすることで喫煙者に禁煙の意志を維持してもらうのが目的。
ライター部分はかつてどの乗用車にも装備されていたシガーライターと同じく電熱線を使う。開発者は当初は、たばこを入れる箱を作って、その箱の開閉を記録しようと考えたが、詰め替え作業の手間などから方針を転換したらしい。ライターの開閉をカウントしても吸ったタバコの本数を正確に測れないので、1.5秒を閾値として、単なる開閉と区別することにしたという。
1箱460円のセブンスターを1日で吸っている人は1年間に17万円弱をたばこに消費しているという計算は、禁煙指導などでよく使われるフレーズだが、Quitbitの利用者は現在の喫煙状況と、これからたばこを吸うペースを--現状よりも少なく--スマートフォン用アプリで設定しておくことで、いくら節約できているか常に確認できる。最後に吸ってからどれだけ時間が経過したか、設定目標にどこまで近づいているかなどを利用者に提示することで、節煙の意志を保たせたいというのが、開発者(ブラウン大学の卒業生2名)の意図。1日に何本までと設定しておくと、ライター機能がそれ以上働かないようになっているから、それ以上吸うためには誰かにライターを借りるか、もう1つ別のライターを持ち歩く必要がある。12月発売で価格は149ドル(Kickstarterで予約すれば89ドル)の予定。
【参照情報】
・Quitbitのウェブサイト
・Kickstarterのページ
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちらNTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来」