コカ・コーラはオーストラリア、ロンドン、アトランタ、東京でここ1年ほど賢い自販機のトライアルを行っていたそうだが、その結果を受けてオーストラリアで顔認識技術などを搭載した次世代自販機の導入を検討しているらしい。
オーストラリアやニュージーランド、インドネシアなどをサービスエリアに持つコカ・コーラAmatil社がオーストラリアのTKM9社と提携して開発したIM Display Boxは、マイクロソフトのキネクトを採用し、ジェスチャー認識、顔認識、ARなどの機能を実装する。自動販売機の前にいる消費者のデータを収集、分析して販売アップ施策につなげるという。
正面には大型の透明なスクリーン、側面にはインタラクティブ・スクリーンを持ち、顔認識カメラで顧客の性別、年齢層、さらには気分などを読み取って、適切と思われるコンテンツを提示する。コンテンツには音楽やキャンペーン情報のほか、ゲームなども含まれるそうだ。顧客のスマートフォンと連動する機能もある。
この自販機はクラウド・ベースの分析エンジンとも連動していて、顔認識のほかにも位置情報や天候、ソーシャル・メディアからの情報などを加味して広告その他のコンテンツを提示できる。
この高機能自販機にも問題がある。価格が高いことだ。そのためIM Display Boxは既存の自販機にタッチスクリーンとカメラなどのユニットを装着することで実現する廉価版も用意されているそうだ。
【参照情報】
・Microsoftのケース・スタディーのページ
・Big brother is a vending machine: Coke reveals smart fridge 2; even smarter
・Microsoft in IoT deal with Coca-Cola Amatil to improve customer experience
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