AP通信(Associated Press;以下、AP)が今月から企業各社の決算発表記事を自動的に作成する技術を導入することが米国時間6月30日に明らかになった。
APでは四半期ごとに平均約300本の決算発表記事を作成・配信しているが、これまではこの作業がすべて人間の手で行われていたが、今後はオートメイテド・インサイツ(Automated Insights)社の自動記事執筆技術とザックス・インベストメント・リサーチ(Zacks Investment Research)の提供するデータを活用しながら、150〜300ワード前後の長さの短い記事を自動的に作成し、1四半期に最大で4400本程度の記事を配信していく考えだという。なおAP担当者のブログによると、対象記事は米国企業となるようだ。
APでは自動化技術導入の主なねらいについて、記者らの時間や労力をより高付加価値なジャーナリスト本来の仕事に振り向けるためなどとし、同技術導入に伴う人員整理などは予定していないという。
同ブログ記事によると、APではすでにスポーツ分野などの記事作成に自動化技術を導入しており、その一部は同社の「PRO32」というNFL(フットボール)ニュース・サイトなどでも公開されている。
なお、オートメイテド・インサイツと同様の技術を開発している企業としては、ほかにナラティブ・サイエンス(Narrative Science)があり、同社の技術がForbesなどで導入されているという。
【参照情報】
・A leap forward in quarterly earnings stories - AP blog
・The A.P. Plans to Automate Quarterly Earnings Articles - NYTimes
・Why we should be celebrating the rise of robot journalism instead of criticizing it - GigaOM
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