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米FCC、600Mhz帯オークションで大手携帯通信事業者同士の共同入札を禁じる動き

2014.08.04

Updated by WirelessWire News編集部 on August 4, 2014, 13:01 pm JST

米連邦通信委員会(FCC)が来年実施予定の周波数帯オークションに関して、大手携帯通信事業者同士が共同で入札に参加することを禁じるルールを盛り込もうとしているという。同オークションを視野に合弁会社の設立を検討しているとされるスプリント(Sprint)とT-モバイル(T-Mobile USA)にとって大きな打撃となる可能性がある。

WSJなどが報じたところによると、FCC無線局のロジャー・シャーマン(Roger SHerman)氏は米国時間1日付のブログ記事のなかで、「大手携帯通信事業者のうち2社が共同で入札できることになれば、彼らのリソースが競争を阻害し得る影響力を持つ可能性がある」とし、「大手携帯通信事業者による共同入札はルール上許可されるべきではない」と述べているという。また、FCCのトム・ウィーラー(Tom Wheeler)委員長は、この取り決めをオークションのルールに盛り込むべく、他のFCC委員に協力を求めているという。

同オークションはテレビ放送事業者に割り当てられている周波数帯の一部を携帯通信用に再分配するもので、利用価値の高い600Mhz帯の周波数帯が入札にかけられることとなっている。

このオークションをめぐっては、スプリントとT-モバイルが合弁会社を設立し、入札で協力することを検討しているとする話が先月半ばにWSJで報じられていた。WSJによれば、この計画は今年夏にも発表が予想される両社の合併について、米規制当局による審査に時間がかかり、オークション実施までに承認が得られなかった場合に備えたものとされていた。

今回の話題について、WSJでは新たなルールがスプリントによるT-モバイル買収をより複雑にする可能性があると指摘。ただし、両社の合併の可能性が消えるわけではないなどとしている。

なお、T-モバイルに対しては先週、仏大手通信事業者のイリアド(Iliad)が株式過半数の取得を打診したとする話も報じられていた。

【参照情報】
FCC Seeks to Ban Joint Bids by Wireless Companies at Spectrum Auction - WSJ
FCC Plan to Bar Joint Bid on Airwaves Upends Sprint Strategy - Businessweek
FCC Shoots Down Sprint/T-Mobile Idea of Joint Bidding at Airwaves Auction - Re/code

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