ケニアの農村地域で牛などの家畜を飼う人々は、夜の間に夜行性のライオンなどの猛獣に襲われないように、家畜小屋への道を一晩中灯油ランプで明るく照らしていなくてはいけないそうだ。灯油が切れてしまえば、その晩はライオンが家畜だけでなく自分たちを襲って来ないよう祈るしかないし、翌日、遠方の店まで灯油を買いに行かなければならない。
しかし、太陽光発電で電池に充電し、夜間の照明に使って、使用状況や電池の残量をスマートフォンに表示できたら、人々は安心して夜を迎えられる。照明は家の中でも使えるから、子供たちが宿題をするのも楽になる。
M-Kopa社(2011年設立)のM-Kopa Solarは照明機器にSIMカードを装着し、太陽光発電と組み合わせて、屋内や屋外の照明に電源と遠隔監視の機能を提供してくれている。実際にこれがライオン対策に使われていると報じる記事もある。
アフリカ諸国ではバンキングや医療、教育などがモバイル技術の導入の前後で大きな進歩を遂げており、電力供給の問題にも一定の解決策を提示し始めている。
【参照情報】
・M-Kopaのウェブサイト
・Mobile technology keeps lions and intruders off African farms
・Warding off lions with cell phones shows African technology boom
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