アップル、「iOS 8」でプライバシー保護策を強化 - 持ち主以外の端末データへのアクセスを不可能に
2014.09.19
Updated by WirelessWire News編集部 on September 19, 2014, 12:02 pm JST
2014.09.19
Updated by WirelessWire News編集部 on September 19, 2014, 12:02 pm JST
アップル(Apple)は米国時間17日、同社の最新モバイルOS「iOS 8」について、プライバシー保護を強化するために持ち主以外が端末データにアクセスできないようにする新たなセキュリティ対策を施したことを明らかにした。
アップルによれば、「iOS 8」では同社が端末からユーザー情報を引き出すことを技術的に不可能にしており、警察当局が捜査令状を持っているような場合でも、アップルはユーザーの端末内の写真やEメール、メッセージ、コンタクト、通話履歴、ノートなどの情報を手渡すことができないようになっているという。また、これらの情報はユーザーが指定した4桁の暗証番号で守られ、これを解読することはアップルでも不可能とされているが、ただし完全に保護されるのは端末内の情報に限られ、「iCloud」上にある情報が政府の手に渡ることはあり得るという。
アップルは同日、新たなプライバシーポリシーも発表。そのなかで同社は、ユーザーの端末からどのようなタイプの情報を収集するか/しないかや、警察当局や政府機関による顧客情報提供の要求に対してどのようなケースで対応するかなどを述べているほか、2段階認証などのセキュリティ機能の使用法なども説明している。また、アップルのティム・クック(Tim Cook)CEOはこれに合わせて、同社が収集した顧客データから利益を得たり、それらのデータをサードパーティ企業と共有したりすることがない点を強調したメッセージを公開し、広告事業を柱とするグーグル(Google)やフェイスブック(Facebook)などとの違いを訴えてもいる。
アップルをめぐっては、今月初めに米英の有名人のプライベート写真や動画がネット上に流出して大きな騒ぎになった際、同社のクラウドサービス「iCloud」に不正侵入があったのではないかという疑いが浮上していた。しかし、その後の調査で不正侵入の形跡は見つからず、被害にあった一部のアカウントではユーザーネーム、パスワード、セキュリティに関する質問の答えを繰り返し入力する手法が使われたことが判明したことなどが報告されていた。ただ、この事件を受けて、クック氏は同社がiCloudのセキュリティ対策を強化することや、プライバシー保護に関する顧客の意識の向上に努めて行くことを表明していた。
【参照情報】
・A message from Tim Cook about Apple's commitment to your privacy. - Apple
・Apple Customer Privacy Policy - Apple
・Apple Says iOS 8 Update Keeps Data Private, Even From the Police - NYTimes
・Apple will no longer unlock most iPhones, iPads for police, even with search warrants - Washington Post
・Tim Cook Ripped Apart Google's Business Model In 2 Paragraphs - Business Insider
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