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アップル、「iPhone 6 Plus」の強度問題に反論 - これまでの苦情は10件以下

2014.09.26

Updated by WirelessWire News編集部 on September 26, 2014, 12:55 pm JST

先週発売されたアップル(Apple)「iPhone 6 Plus」について、本体が簡単に曲がってしまうという話がソーシャルメディアなどを通じて広まっているが、この件についてアップルが米国時間25日、そのような事例が「極めてまれなもの」などとする反論の声明を複数の媒体に送付したという。

この件では、「iPhone 6 Plus」を入手した一部のユーザーから、「ポケットに入れたままにしていたら本体が湾曲してしまった」などとする写真付きの報告や「手で簡単に曲げられてしまう」ことを示した動画の情報などがウェブ上に広まり、一部では「ベンドゲート(bendgate)」という呼び名も生まれるほどの騒動となっているという。


[iPhone 6 Plus Bend Test - Unbox Therapy]

それに対し、アップルは「同端末が通常の使い方をしていて曲がったという苦情は、発売から約1週間で9件しか受け取っていない」とし、これを「極めてまれなもの(extremely rare)」と反論。また同社は「iPhone 6」および「iPhone 6 Plus」について、外装に独自のアルマイトを使用し、内部をステンレスとチタンで補強して強度と耐久性を高めたものと主張。複数の強度テストを行っていることもアピールしている。

この件に関して、アップルから直接説明を受けたRe/codeでは、同社が製品発売前に約1万5000台の「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を使ってさまざまな強度テストを実施したこと(大半のテストは中国で行われたが、一部はアップル本社でも実施されていた)や、そうしたテストのなかに「Sit Test」ーーユーザーがポケットに本体を入れたまま腰掛ける3つのケースを想定したものーーや「Three Point Bend Test」ーー本体の上下両端とまんなかの3点に力を加えるものーー、それに特定の一点に10キログラムの圧力をかける「Pressure Point Test」やひねりに対する強度を調べる「Torsion Test」などが含まれていることを、写真付きで詳しく報じている。またThe Vergeでは一部のテストを撮影した動画も掲載している。

アップルは、2010年の「iPhone 4」発売時に生じたいわゆる「アンテナゲート」問題で初期の対応を誤り、後にスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)前CEOが自ら謝罪の声明を発表、あわせて希望者にはバンパーを無料配布するという対応を迫られたことがあった。今回の報道陣へのテスト公開は、そうした経験を踏まえての「積極的な火消し作業」といえそうだ。

【参照情報】
Apple says iPhone 6 Plus bending through normal use is 'extremely rare' - The Verge
Apple Says Bending of New IPhones Is 'Extremely Rare' - Bloomberg
Apple Rebuts Complaints of Bending iPhones - WSJ
Apple's New "Flexible" iPhone 6 Plus? Check Out This Video. - Re/code
Inside Apple's Secret Testing Labs (Where iPhones Are Bent All Day Long) - Re/code
Inside the building where Apple tortures the iPhone 6 - The Verge

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