公園や観光スポットに太陽光発電のパネルを設置して照明設備などに利用している例は各地で見られるが、デザインは質実剛健で無骨だ。屋外に置くので頑丈でなければならないし安全でなければならないから仕方ない。
イスラエルのSologic社が発表したeTreeは、その名のとおり樹木の形を模した構造物で、太陽光発電のパネルを枝の先に広がる葉に見立てたデザインになっている。アカシアの木の形を参考にしたというこの「木」は、ソーラーパネルで発電し、夜間の照明に利用するだけでなく、Wi-Fiのアクセスポイントとして動作し、モバイル機器などの充電にも利用できる。ベンチにもなっており、公園や観光地、BBQスペースその他の公共の施設の屋外に設置することが想定されている。価格は10万ドル。炎天下では、「木陰」を作ることもできる。
茶色のメタル製の枝を四方に張り出し、1.4平方メートルのパネル7枚を支えているのだが、この形状で台風などの強風に耐えるには素材や構造にそれなりの金がかかるのかも知れない。重量は1,250kg、発電量は1.4kW/時で平均1日7kWほどの発電量があるそうだ。パネル3枚を使ってウォータークーラーで飲用水を冷やすバージョンもあり、こちらは公園のほか学校にも置けるのではないかと考えられている。
【参照情報】
・eTree(Sologic社)のウェブサイト
・Solar-powered trees provide shade, power and WiFi for the community
・Sologic's eTree offers free Wi-Fi and phone charging
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