英BT、EEの買収で交渉大詰めに - 125億ポンドの買収金額を提示
2014.12.16
Updated by WirelessWire News編集部 on December 16, 2014, 12:25 pm JST
2014.12.16
Updated by WirelessWire News編集部 on December 16, 2014, 12:25 pm JST
携帯通信分野への再参入を目指すブリティッシュ・テレコム(British Telecommunications:BT)が、英携帯通信事業最大手のEE買収を視野に、同社の親会社であるドイツテレコム(Deutsche Telekom)および仏オランジェ(Orange)と交渉を進めているという。
Bloombergによれば、 BTはドイツテレコムとオランジェに対し、EEの買収金額として125億ポンド(195億ドル)を提示しているという。買収代金の支払い方法については、現金と株式交換の組み合わせになる可能性が高く、買収が実現した場合にはドイツテレコムはBT株式の12%を、オランジェは同4%をそれぞれ受けとることになりそうなほか、ドイツテレコムからはBTに取締役が一人送り込まれる可能性もあるという。
BTは11月に、O2もしくはEEの買収を視野に、それぞれの関係者と交渉を行っているとする話が報じられていたが、今回の話はこれを受けたもの。なお、EEはドイツテレコムとオランジェがそれぞれ50%づつ株式を保有している。
BTは現在、英国で最大の固定線およびインターネット事業者となっており、同社によるEEの買収が実現した場合、英携帯通信市場首位の事業者を手中に収めることになる。The Guardianでは、市場調査会社CCSインサイト(CCS Insight)アナリストの話として、英政府のオフコム(Ofcom、通信関連分野の規制当局)がこの買収を阻止することは考えづらいものの、買収実現後にBT/EEが一部の周波数帯を手放すことを求められる可能性、あるいはBTのインフラ部門であるオープンリーチ(Openreach)とホールセール部門の両方、もしくは片方の切り離しを求める可能性はあるとしている。
欧州では全般に、固定電話、携帯電話、ブロードバンド、有料テレビの4つをバンドル提供しようとする動きが進んでおり、英国でもたとえば携帯通信市場第3位のボーダフォン(Vodafone)がVirgin Media TV(ケーブルテレビ)を展開する米リバティ・グローバル(Liberty Global)の買収を検討しているとする話が先ごろ報じられていた。またボーダフォンは有料テレビサービス開始に向けて、衛星テレビ大手のスカイ(Sky)とも提携の交渉を進めているとThe Guardianは記している。
【参照情報】
・BT in talks to buy mobile phone operator EE for £12.5bn - The Guardian
・BT in exclusive talks on £12.5bn EE deal - FT.com
・BT Holding Talks to Acquire British Mobile Carrier EE for $19.6 Billion - Bloomberg
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