ロックスター(旧ノーテル特許管理団体)がすべての知財を処分(WSJ報道)
2014.12.24
Updated by WirelessWire News編集部 on December 24, 2014, 15:09 pm JST
2014.12.24
Updated by WirelessWire News編集部 on December 24, 2014, 15:09 pm JST
アップルやマイクロソフトなどが共同で設立した特許管理団体ロックスター・コンソーシアム(Rockstar Consortium:以下、ロックスター)が、保有するすべての特許を処分したことが米国時間23日に明らかになった。また、ロックスターによるサムスンやLG、HTC、ファーウェイ(Huawei)などへの特許訴訟も取り下げられたという。
WSJによると、ロックスターは今回管理する特許をRPXという別の特許管理会社に9億ドルで売却したという。RPXはグーグル(Google)やシスコ(Cisco Systems)など30社が設立した法人。RPXでは今後この特許を各社にライセンスするとともに、将来的には他社とクロスライセンス契約を結ぶことなども想定しているという。ロックスターは旧ノーテルの特許6000件を管理していたが、今回RPXに売却されたのはそのうちの約4000件で、残りの2000件についてはすでにロックスターに参加した各社の間で分配されていた。
ロックスターは2011年に実施された旧ノーテル(Nortel)の特許オークションに際して、アップルやマイクロソフトなどが設立した団体で、同オークションではグーグル(Google)と競合の末、約45億ドルでこれらの特許を落札していた。また、この入札失敗が引き金となり、グーグルがモトローラ(Motorola)の買収に走ったとの見方もあった。
ロックスターはこのオークションで入手した特許を使って、その後グーグルやアスース(Asus)、HTC、ファーウェイ(Huewei)、LG、パンテック(Pantech)、サムスン(Samsung)、ZTEなどAndroid陣営の各社を提訴。この動きに対して、パテントトロールと変わらないとする批判の声も上がり、実際にグーグルはロックスターを相手取った訴訟も起こしていた。
今回この話題に触れたGigaOMでは、アップルなどがロックスターの知財売却に動いた背景に、パテントトロールの監視強化を打ち出した米政府の影響があったと指摘している。
【参照情報】
・Rockstar Consortium to Sell 4,000 Patents to RPX Corp. for $900 Million - WSJ
・Apple-backed patent troll Rockstar signs $900M peace deal - GigaOM
・The 'Rockstar' group backed by Apple and Microsoft just sold off its
remaining patents - The Verge
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