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アップルに5億3290万ドルの賠償金支払い命令 - バテントトロールが勝訴

2015.02.26

Updated by WirelessWire News編集部 on February 26, 2015, 12:39 pm JST

テキサス州のスマートフラッシュ(Smartflash)という企業が、アップル(Apple)による特許侵害を訴えていた裁判で、陪審員らが米国時間24日、アップルに対して5億3290万ドルの賠償金支払いを命じる判決を下した。

今回の訴訟で争点になったのは、「iTunes」で使われている3つの技術特許(デジタル著作権管理(DRM)、データストレージ、決済システムにそれぞれ関連する技術の特許)で、スマートフラッシュはアップルに対し、賠償金8億5200万ドルの支払いを求めていたが、それに対しアップル側では最高でも450万ドル程度と主張していたという。

またスマートフラッシュは、同社を創業したパトリック・ラックス(Patrick Racz)氏が10年前、アップルで現在セキュリティ関連ディレクターの職にあるアウグスティン・ファルージア(Augustin Farrugia)氏に当該技術のプレゼンテーションを行っていたことを根拠に、アップルによる意図的な特許侵害を訴えていたが、今回の判決ではこの主張も認められたという。

この判決を受けて、アップルの広報担当者は「スマートフラッシュは、自社では何の製品も作っておらず、特許システムを濫用してアップルの開発した技術から金銭をかすめ取ろうとしている」とし、さらに「自社の従業員が長年かけて考案したアイディアに賠償金を支払うつもりはない」として控訴審で争う構えを見せているという。

なお、The Vergeではこの訴訟が争われたテキサス州東部地区(Eastern District of Texas)の裁判所について、特許保有者に有利な判決が下されることが多い裁判所として知られているとし、スマートフラッシュがアップルのほか、アマゾン(Amazon)やグーグル(Google)、サムスン(Samsung)に対する訴訟も同裁判所で起こしていると付け加えている。

【参照情報】
Apple Told by Jury to Pay $532.9 Million in Patent Trial - Bloomberg
Apple ordered to pay $533 million for patent infringement - Reuters
Apple ordered to pay $533 million for infringing patents with iTunes - The Verge

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