ベライゾン、AOLを買収へ - 動画広告配信プラットフォームが主なねらい
After acquired Intel last year, Verizon is now hunting AOL $4.4 billion with cash
2015.05.13
Updated by WirelessWire News編集部 on May 13, 2015, 10:36 am JST
After acquired Intel last year, Verizon is now hunting AOL $4.4 billion with cash
2015.05.13
Updated by WirelessWire News編集部 on May 13, 2015, 10:36 am JST
米大手通信事業者のベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications;以下、ベライゾン)が現地時間12日、オンラインメディア大手のAOLを買収すると発表。AOLが保有する動画広告配信プラットフォームを手に入れることで、ベライゾンはグーグル(Goolge)やフェイスブック(Facebook)などのウェブ事業者と競合することになる。
WSJなどによると、AOLの買収金額は44億ドルでベライゾンは全額を現金で支払うという。またAOLの経営は、ティム・アームストロング(Tim Armstrong)CEOらの現経営陣が引き続きあたるとされている。
AOLは2010年に5ミニッツ・メディア(5min Media)、2013年にアダプティーヴィ(Adap.tv)をそれぞれ買収するなど、ベンチャー企業の買収を通じて動画広告配信事業の強化に力を入れてきていた。いっぽう、ベライゾンは米市場で高視聴率を誇るNFL(プロフットボール・リーグ)のモバイル端末向け試合放映権をもつほか、昨年はじめにはインテル(Intel)からオンライン動画配信サービス「OnCue」を買収するなど、モバイル動画分野の取り組みに力を入れてきている。
AOLにはいまだに200万件を超えるダイヤルアップユーザーが存在するものの、事業の中心は広告分野にシフトしており、前四半期には広告事業の売上が12%増加、なかでも第三者コンテンツの取り扱いや外部サイトへの動画広告配信も可能なプログラマティック広告プラットフォーム(“programmatic” platform、一種の広告エクスチェンジ)の事業は19%の売上増を記録していたとWSJでは指摘している(ただしRe/codeでは同事業は売上21%増ならが1000万ドルの損失を出したと記している)。
なお、AOL傘下の「HuffingtonPost」「TechCrunch」といったメディア事業については、分離もしくは売却の可能性をめぐって見方が分かれており、たとえばRe/codeでは「AOLが独アクセル・スプリンガー(Axel Springer)などの他社と譲渡に向けた交渉を進めている」と報じているのに対し、BuzzFeedでは「ベライゾンは当面、AOLのメディア事業を保有する計画」などとするAOL関係者の話を伝えている。
Is VZ/AOL about: - content? nope. - subscription? nope. - search? nope. - site ads? nope. - ad tech? BINGO! pic.twitter.com/FkNllhb0cM
— Terence Kawaja (@tkawaja) May 12, 2015
【参照情報】
・Verizon Agrees to Buy AOL for $4.4 Billion - WSJ
・What Verizon Buying AOL Is Really About - WSJ
・Verizon to Buy AOL for $4.4 Billion in Cash - NYTimes
・Ad-Tech, not Content, Is King in the Verizon-AOL Deal - AdAge
・AOL Has Been in Talks to Spin Off HuffPost as Part of Verizon Acquisition Deal - Re/code
・Verizon Likely To Retain TechCrunch And Engadget - BuzzFeed
・Does Verizon Really Want to Publish the Huffington Post?
- Bloomberg
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