米政府、低所得世帯向けのネット普及プログラム「ConnectHome」を発表
Every single one of you has equal right to know
2015.07.16
Updated by WirelessWire News編集部 on July 16, 2015, 12:46 pm JST
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米オバマ政権は現地時間15日、低所得世帯に無料〜低価格で高速インターネットサービスを提供する新たな取り組みを発表。「ConnectHome」と呼ばれるこのプログラムを通じて、インターネット環境の違いによる教育格差の縮小などを進めていくという。
NYTimesなどによると、「ConnectHome」では低所得者向けの公営集合住宅で暮らす約27万5000世帯に対して高速ブロードバンド環境を提供し、約20万人の児童・生徒が家庭でもインターネットを利用できるようにしていく。そのために米政府はまずニューヨークやボストン、シアトル、オクラホマ州デュラントなど27の都市で試験プログラムを実施する予定。
米政府はすでに、低所得者に対してライフラインとなる携帯電話サービスを提供する「Lifeline Assistance」プログラムを実施している。「オバマフォン」との別称もあるこのプログラムは現在約2000万人が利用しているという。「ConnectHome」の取り組みはこの「オバマフォン」のネット版ともいえるもの。
NYTimesは、米国内のインターネットの普及率が年収7万5000ドル以上の世帯では98%であるのに対し、3万ドル以下の世帯では75%に留まっているとするPew Research Centerの調査結果を紹介している。またCNETでは、就学年齢の子供がいながら高速インターネット・サービスを利用していない家庭が約500万世帯に上るとする全米図書館協会(American Library Association)のデータが引用されている。また米大統領経済諮問委員会(White House Council of Economic Advisers)の最新レポートによると、子どもがいる低所得世帯の約3分の2は自宅にPCがあるものの、インターネットが利用できるのは全体の半分以下だという。
「ConnecHome」には、グーグル(Google)やスプリント(Sprint)、コックス(Cox Communications)、センチュリー リンク(CenturyLink)などの各社も協力し、それぞれISPサービスを提供していく。たとえばグーグルでは「Google Fiber」サービス展開地域で、当該世帯に無料でサービスを提供するという。また、家電量販店大手のベストバイ(Bestbuy)ではコンピューターのトレーニングを、米公共放送のPBSでは関連教育番組を提供する計画などもあるという。
「ConnecHome」には今後数年間で7000万ドルの予算が投じられる見込みで、多数の企業や非営利団体などが資金提供を約束しているという。
【参照情報】
・U.S. Program Will Connect Public Housing Residents to Web - NYTimes
・Obama unveils ConnectHome to get low-income households online - CNET
・Google to Offer Free Internet Service in White House Program - Bloomberg
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