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グーグル、マイクロソフト、アマゾン、ネットフリックスらが次世代動画圧縮技術の開発で協力へ
2015.09.02
Updated by WirelessWire News編集部 on September 2, 2015, 13:42 pm JST
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2015.09.02
Updated by WirelessWire News編集部 on September 2, 2015, 13:42 pm JST
グーグル(Google)、アマゾン(Amazon)、マイクロソフト(Microsoft)、シスコシステムズ(Cisco Systems)、インテル(Intel)、モジラ(Mozila)、ネットフリックス(Netflix)の7社が、次世代の動画圧縮・配信技術の開発を目的とする新しい業界団体「Alliance for Open Media」を結成したと米国時間1日に発表。同団体では、特許ライセンス料のかからない、オープンソースのビデオフォーマットやコーデックなどの開発を進めていくという。
CNETによれば、「Alliance for Open Media」ではスマートフォンやコンピュータ、ストリーミングメディア端末、ビデオゲーム機、テレビなどへの動画配信を想定した、ネットワークをより効果的に利用できる圧縮技術の仕様策定を2016〜2017年までに完了させたい考えだという。
オンライン動画の圧縮技術については、これまで「H.264/AVC」が広く利用されており、同技術の特許ライセンスを管理する業界団体MPEG (Moving Picture Experts Group) LAでは、後継フォーマットにあたる「HEVC / H.265」についても「H.264/AVC」と同様の条件で利用を認めるものとみられていた。ところが今年7月になってHEVC Advanceという別の団体が、ネット経由のストリーミング配信における「H.265」利用に関し、ライセンス料として売上の0.5%という条件を明らかにしたことから、同技術を利用する事業者側ではコスト上昇の可能性が浮上していたとCNETは記している
なお同記事には、ソニー、パナソニック、シャープ、東芝、LGなどの各社が、MPEG LA、HEVC Advanceのいずれにもいまのところ関連特許を供与していないことから、第3のグループが浮上する可能性もあるとするアナリストの見方も紹介されている。
ライセンス料のかからない次世代圧縮技術の開発プロジェクトとしては、すでにモジラの「Daala」、シスコの「Thor」、グーグルの「VP9」「VP10」などが存在する。今回ソフトウェアやサービス分野の大手各社が手を握ることにしたことについて、関連特許からのライセンス収入をあてにせずに済む各社の呉越同舟ではないかなどとする指摘もArs Technicaにはある。
【参照情報】
・Tech giants join forces to hasten high-quality online video - CNET
・Amazon, Netflix, Google, Microsoft, Mozilla And Others Partner To Create Next-Gen Video Format - TechCrunch
・Microsoft, Google, Amazon, others, aim for royalty-free video codecs - Ars Technica
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