デル、EMCと合併交渉 - 買収金額は500億ドル超の可能性も(WSJ報道)
2015.10.08
Updated by WirelessWire News編集部 on October 8, 2015, 12:23 pm JST
2015.10.08
Updated by WirelessWire News編集部 on October 8, 2015, 12:23 pm JST
デル(Dell)がストレージ大手のEMCの買収を視野に、同社と交渉を進めているとする情報筋の話をWSJが米国時間7日に報じた。EMCの時価総額は約500億ドルで、この話が実現した場合、テクノロジー業界でも過去最大規模の買収になる可能性があるという。
WSJによると、デルの狙いがEMC全体の買収か、それとも一部事業の買収なのかなどは現時点でははっきりしておらず、また交渉が物別れに終わる可能性も残っているという。さらに、デルの借入額が117億ドルを超えていることから、同社が買収資金をどう工面するかなどもはっきりしていないという。
EMCはこのところ株価の低迷が続いており、昨年には同社株式の約2%を保有するエリオット・マネジメント(Elliott Management Corp.)というヘッジファンドから、傘下のヴイエムウェア(VMware)を切り離すよう求められていたという。WSJによると、EMCは仮想化ソフトウェアで知られるヴイエムウェアの株式の80%を保有(ヴイエムウェアの時価総額は約340億ドル程)。またEMC傘下にはピヴォタル(Pivotal)やRSAなど別会社として運営されている事業もあるが、その所有形態に対する批判もエリオット・マネジメントから出されていたという。
EMCのストレージ事業は近年になって成長が鈍化してきており、昨年には同社がデルやHPと合併の話し合いを進めていたことが報じられていた。また一部のアナリストからは、デルによるEMCストレージ事業買収のメリットを指摘する声もあがっていたという。
デルは、ヘッジファンドのシルバーレイク・パートナーズ(Silver Lake Partners)と組んで2013年に上場廃止(非公開化)し、それ以来法人向けのソシューションビジネスに軸足をシフトしてきている。WSJでは、デルの社外取締役を務めるエゴン・ダーバン(Egon Durban)氏というシルバーレイク幹部が、デルがEMCの関連企業の一部買収の可能性を検討しているとコメントしていたとも記している。
【参照情報】
・Dell Is in Talks to Strike Merger Deal With EMC, Sources Say - WSJ
・Report: EMC in merger talks with Dell - Fortune
・Dell in talks to merge with $50 billion IT titan EMC - Business Insider
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