ボルボ、豪で自動車用カンガルー衝突回避システムの実験へ
2015.11.02
Updated by WirelessWire News編集部 on November 2, 2015, 09:35 am JST
2015.11.02
Updated by WirelessWire News編集部 on November 2, 2015, 09:35 am JST
スウェーデンの自動車メーカー、ボルボがオーストラリア(豪)で、カンガルーとの衝突を避けるための衝突回避システムを搭載した車輌の運行実験を行うことになったという。
この話題を伝えたSydney Morning Herald(SMH)によると、豪ではカンガルーと自動車との衝突事故が年間2万件以上も発生しており、損害保険の請求金額だけも7500豪万ドルを超えているという。ボルボではこうした事故を防ぐために、レーダーとカメラを利用したカンガルーの検知用システムを開発。同システムを搭載する車輌はカンガルーを認識し、事故の危険性を感知した場合には自動的にブレーキがかかる仕組みとされている。
ボルボの実験用車輌には、フロントグリルの部分にレーダーが、ウィンドシールドの部分にはカメラセンサーがそれぞれ搭載され、これらを通じて集まった視覚情報を毎秒15フレームのペースで処理してブレーキングなど適切な判断を行う。また障害物を検知した際の反応速度は約0.05秒で、ブレーキを踏むまでにかかる1.2秒程度かかる人間のドライバーよりも高速な対応が可能だという。
ボルボのエンジニアはSMHに対し、「ボルボで開発済みの歩行者検知技術は主に街中での運転を想定したもの。それに対し、動物を検知するシステムはハイウェイでの高速運転を想定したもの」なとど説明。また、同社はスウェーデンでの研究を通じてヘラジカやトナカイ、牛などとの衝突を回避する動物検知システムを開発しており、この技術に磨きをかけることで、動きの予想が難しいカンガルーにも対応させたい考えとコメントしている。
【参照情報】
・Volvo tests technology to prevent kangaroo collisions - Sydney Morning Herald
・Volvo is testing kangaroo avoidance technology for Australian drivers - The Verge
・Volvo Cars begins first ever Australian tests for kangaroo safety research - Volvo
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