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欧州委員会(European Commission)が先ごろ、香港のハッチソン・ワンポア(Hutchison Whampoa:以下、ハッチソン)による英国O2の買収計画について、通信料金の上昇など消費者の不利益につながる可能性があるとして調査に乗りだしたことが明らかになった。

この買収計画は、ハッチソンが英国市場2位の携帯通信事業者であるO2をスペインのテレフォニカ(Telefonica)から158億ドルで買収し、自社傘下の英スリー(Three、英携帯通信市場4位)と合併させるというもので、合併実現時には英国最大の携帯通信事業者が誕生するとみられていた。しかし、この合併実現に伴い、英国市場では大手携帯通信事業者が4社から3社に減ることから、規制当局による厳重なチェックが入ることになったとみられているという。

欧州では過去に、やはり市場寡占への懸念などから、デンマークにおけるテリアソネラ(TeliaSonera)とテレノール(Telenor)との合併計画を欧州委員会が認めいなかったという例がある。

この話題に触れたReutersでは、EUの承認が下りなかった場合、ハッチソンの欧州における拡大計画にブレーキがかかる可能性があると指摘。また、合併が承認される場合にも、新会社が保有する周波数帯の一部などを手放すことが求められる可能性もあるとしている。

なお欧州委員会は、この調査の結果を踏まえた合併承認の是非を2016年3月16日までに決定する予定だという。

【参照情報】
EU regulators open full probe into Hutchison's $15.8 billion UK deal - Reuters
High stakes for Hutchison: EU regulators investigating Hong Kong-based company's £10.3 billion bid for British mobile operator O2 - SCMP
EU Opens Probe into Hutchison’s $14 Billion Telefónica U.K. Deal - WSJ

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