original image: Mike Mozart(CC BY)
ベライゾン、「データ通信版フリーダイヤル」サービスを実験提供へ(Re/code報道)
2015.12.10
Updated by WirelessWire News編集部 on December 10, 2015, 12:04 pm JST
original image: Mike Mozart(CC BY)
2015.12.10
Updated by WirelessWire News編集部 on December 10, 2015, 12:04 pm JST
米携帯通信市場首位のベライゾン(Verizon)が、データ通信版の「フリーダイヤル」サービスの実験提供をまもなく開始すると、Re/codeが米国時間9日に伝えている。
Re/codeによると、「Sponsored Data」と呼ばれる同サービスは、携帯通信網経由で特定のウェブサービスやアプリを利用するユーザーのデータ通信料を、サービス提供者側が代わりに負担するというもので、ベライゾンはまず少数の提携先企業と実験を行った上で、来年中には他の企業にもサービスを提供する予定。
ベライゾンと競合するAT&Tでも、「Sponsored Data」と同様の取り組みを2014年から実験的に行ってきている。また、AT&Tは今年10月に、加入者が調査への回答やモバイルショッピングなど獲得したポイントを使って、最大1GBの追加データで取得できる「data perks」というプログラムも開始していたという。
いっぽう、こうした取り組みに対して「ネットワーク中立性」のルールに反するとして異議を唱える声もある。インターネット通信に関する携帯通信事業者の影響力が必要以上に増大する可能性や、サービス提供者間の競争で体力で劣る新興企業などが不利な立場に立たされる懸念などが反対の理由で、たとえばThe Vergeでは2014年初めにAT&Tから「Sponsored Data」のアイデアが明らかにされた際、動画ストリーミングサービスを例にとりながら、データ送信にかかる費用を負担できるサービス提供者にユーザーが流れる可能性が高く、その結果ネットユーザーの選択の幅が狭まる可能性が考えられること、あるいはサービス利用料金の側にデータ通信料が上乗せされる可能性があることなどを指摘していた。
今回も、たとえばBGRでは「ベライゾンがインターネットを壊そうとしている」(Verizon is about to ruin the Internet)と題するコラムのなかでThe Vergeと同様の主張をしている。
なお、フェイスブック(Facebook)やツィッター(Twitter)といったウェブ企業では、主に新興市場などに、ユーザーが自社のサービスを無料で利用できるようにするプログラムを提供してきている。
【参照情報】
・Verizon to Start Testing ‘Toll-Free’ Data in Coming Days - Re/code
・Verizon reportedly testing ‘toll-free’ data in the coming days - TNW
・Verizon is about to ruin the Internet - BGR
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