original image: Pittaya Sroilong(CC BY)
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仏携帯通信市場首位のオレンジ(Orange)が、同3位のブイグテレコム(Boygues)の通信事業買収を目指して交渉を進めているという。両社が現地時間5日に明らかにした。
仏携帯通信市場では、2012年に新興通信事業者のイリアド(Iliad)が参入して以来価格競争が激化し、顧客数に比べて多くの従業員を抱えるブイグテレコムでは経営状況が悪化。そのブイグテレコムに対して、オレンジとイリアド(携帯通信市場4位)がそれぞれ約55億ドルの条件で買収提案を行ったこともあったが、いずれの提案も却下されていた。
さらに昨年6月には、仏通信市場第2位のニュメリケーブル-SFR(Numericable-SFR)を傘下に持つアルティス(Altice)が、ブイグテレコムに対し、100億ユーロを超える金額の買収提案を行っていたが、ブイグテレコム側では規制当局が合併を承認しない可能性が高く、また他社と合併しなくとも十分やっていけると判断し、アルティスの提案を退けていた。
この話題に触れたWSJでは、今回オレンジがブイグテレコムに対して100億ユーロ程度の買収条件を提示する準備を進めているとするLe Journal du Dimanche(仏週刊誌)の報道が紹介されている。
またWSJでは、仏携帯通信市場1位と3位の事業者の合併について、規制当局の承認を得るためには、数十億ドル分の周波数帯などの資産売却が必要になるとするアナリストの話も紹介されている。
欧州の通信市場ではここ数年、無線、固定線、ケーブルTVの各分野をまたいだ企業再編が続いており、なかでもアルティスやリバティー・グローバル(Liberty Global)などが積極的に大型の企業・事業買収を進めている。
【参照情報】
・Orange Engages Bouygues in French Telecom Merger Talks - WSJ
・Orange in Talks to Acquire Bouygues Telecom - NYTimes
・Orange, Bouygues Confirm Preliminary Talks Over Telecom Unit - Bloomberg
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